Microsoft 365 Copilotの有料導入が広がる職場AIの図解

Microsoft 365 Copilotの有料ユーザーが2,000万人を超えた。職場AIが「試してみよう」から予算の話になってきた

会社のパソコンを開くと、WordにもExcelにもOutlookにも、Copilotのアイコンが増えてきたという方、けっこういるのではないでしょうか。2026年4月29日、MicrosoftはFY26 Q3(2026年1〜3月期)決算で、Microsoft 365 Copilotの有料商用シートが2,000万に達したと発表しました。この数字は、職場のAI活用が「とりあえず試す」段階から、会社が費用を正式に認める段階へ移りつつあることを示しています。 2,000万シートという数字が意味すること 決算コールの中で、CEOのSatya Nadella氏がMicrosoft 365 Copilotの有料商用シートが2,000万に達したと述べました。TechCrunchがこの発言を報道しています。 「シート」というのは、1人のユーザーが使うためのライセンスのことです。Copilotを月額料金を払って使っている企業ユーザーが、世界で2,000万人を超えたということです。 Microsoft 365はWord、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsといったオフィスソフトのセットで、会社支給のパソコンに入っているケースが多いソフトです。その上にAI機能として乗るのがCopilotで、別途料金がかかります。すでにMicrosoft 365を契約している会社が、追加でCopilotの費用を払って導入を進めているという流れです。 Nadella氏はあわせて、ユーザー1人あたりのクエリ数(AIに指示を出した回数)が前四半期比で約20%増えたとも述べています。週次のエンゲージメント(週に1回以上Copilotを使う割合)がOutlookと同水準になっている、という発言もTechCrunchは報じています。Outlookはほぼ毎日使うメールソフトです。それと同等の使用頻度というのは、「試しに触ってみた」状態を明らかに超えています。 決算資料でもMicrosoft 365 Commercial cloudの売上成長(前年比19%増)の要因として、Microsoft 365 E5(上位プラン)とMicrosoft 365 Copilotの2つが挙げられています。AI機能が売上成長の柱になってきた、ということが数字から見えます。 Word・Excel・PowerPointの中でAIが複数ステップの作業を進める 数字の話だけでなく、機能の面でも大きな変化がありました。 2026年4月22日、MicrosoftはWord、Excel、PowerPointのCopilotに搭載した「エージェント機能」の一般提供(GA)を発表しました。「エージェント機能」というのは、1回の指示で終わるのではなく、複数のステップにわたって作業を進めていくAIの動き方のことです。 たとえばWordでは、「この報告書のドラフトを、前回の会議メモをもとに更新して」という指示に対して、関連ファイルを参照しながら文章を修正するという一連の動作をCopilotが進めます。ExcelやPowerPointでも同様に、表のデータ分析やスライドの更新といった複数手順が必要な作業を実行します。 ただし、Copilotが勝手に保存・送信することはありません。作業の途中でユーザーが確認・修正できる設計です。公式ブログでも「ユーザーがコントロールを保つ」という点を強調しています。最終的な判断は人間が行う、という前提で動く仕組みです。 日本語価格の目安と確認すべきこと 気になる方のために、日本語の価格ページで公開されている情報を書いておきます。Microsoft 365 Business StandardにCopilot Businessを追加した場合、年払いで月額相当3,298円から。Business Premiumプランでは4,797円からという表示があります(いずれも税別、表示は期間限定とされています)。 ただし価格ページには市場提供に関する注意表示もあるため、実際に購入できるかどうかや現在の価格は、法人契約の担当部署または販売パートナーに確認するのが確実です。 会社でWord・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsを使っている方にとっては、日常の作業に直接関わります。会議メモから議事録を作る、提案書の下書きを更新する、Excelの表から傾向を確認する、スライドの内容を整える。こういった作業が対象になってきます。 気になること:アクセス権とデータの扱い 便利そうな側面だけを書いておけない点もあります。 Copilotは指示したユーザーがアクセスできるファイルや情報をもとに動くので、アクセス権の設定が意図どおりになっているかが前提として重要です。「自分がアクセスできる範囲のファイルを参照する」ということは、設定次第では見せたくないデータが作業に混入するリスクにもなります。 顧客情報や機密資料をCopilotに渡す場合は、社内のポリシーを確認してから使うのが基本です。また、Copilotの出力は参考にはなりますが、最終的な文章や数値は自分の目で確認する必要があります。 焦点は、費用負担の決め方です。現場の担当者がCopilotを使いたいと思っても、ライセンス追加は会社の購買・IT部門の決裁が必要になる場合がほとんどです。2,000万シートという数字は「企業が費用を正式に認めた」件数でもあります。その意味では、AIをとりあえず試すフェーズから、予算として認める会社が増えたフェーズへ、という読み方ができます。決算コールで強調されたこと自体、MicrosoftがこれをAI投資の正当化に使っていることの表れでもあります。 企業のAI導入がどう進むかという観点では、NEC・アクセンチュアらの企業向けClaude導入をまとめたハブもあわせて読むと、職場AIが本格導入へ動く流れを別の角度から確認できます。 🕒 時系列で追う:Microsoft 365 Copilotの普及 日付 出来事 主な出典 2026-04-22 Word・Excel・PowerPointのCopilotエージェント機能を一般提供(GA) Microsoft 365 Blog 2026-04-29 FY26 Q3決算で有料商用シート2,000万に到達と発表。クエリ数は前四半期比約20%増 TechCrunch/Microsoft IR 有料シート数や使用頻度の指標は四半期ごとに更新されるため、続報が出たらこの表に行を追加して普及フェーズを追跡できます。 ✅ 読者アクション 導入検討中なら、日本語価格ページの目安(Business Standard+Copilot Businessで月額相当3,298円から等)を確認し、実際の価格・提供可否は法人担当部署か販売パートナーに問い合わせる。 有料シート数を定点観測の指標として使い、次の四半期決算で普及がどう推移するかを追う。 使い始める前に、Copilotが参照するファイルのアクセス権設定を見直し、見せたくないデータが混入しないか確認する。 出力の文章・数値は最終的に自分の目で確認する前提で運用する。 参考 TechCrunch - Microsoft says it has over 20M paid Copilot users and they really are using it(https://techcrunch.com/2026/04/29/microsoft-says-it-has-over-20m-paid-copilot-users-and-they-really-are-using-it/) Microsoft Investor Relations - FY26 Q3 Productivity and Business Processes Performance(https://www.microsoft.com/en-us/Investor/earnings/FY-2026-Q3/productivity-and-business-processes-performance) Microsoft Investor Relations - FY26 Q3 Metrics(https://www.microsoft.com/en-us/investor/earnings/fy-2026-q3/metrics) Microsoft 365 Blog - Copilot’s agentic capabilities in Word, Excel and PowerPoint are generally available(https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2026/04/22/copilots-agentic-capabilities-in-word-excel-and-powerpoint-are-generally-available/) Microsoft - Microsoft 365 Copilot 価格(https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/pricing-new)

April 30, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Google スプレッドシートのFill with Gemini機能のヘッダー画像

Google スプレッドシートにGeminiが入る。何が変わり、誰が使えるか

Google スプレッドシートに、入力済みデータや自然文の指示から表の空欄を自動補完する「Fill with Gemini」が加わりました。分類や返信案の入力など、似たパターンが続くセル埋め作業をGeminiが引き受ける機能です。ただし列補完は現時点で米国・英語のみで、日本語対応時期は公式に示されていません。 入力済みデータの文脈に合わせて、残りを埋める Google Workspace Updatesブログで2026年4月22日に公開された情報によると、Fill with Geminiは入力済みのデータや自然文の指示から文脈を推測し、空欄のセルに情報を自動入力する機能です。 これまでのオートフィルは、連番・日付・同じ値のコピーなど、決まったパターンの値を伸ばすものでした。Fill with Geminiは「入力された内容の意味を理解したうえで適切な値を補完する」設計へ進んでいます。 Googleが95人の参加者を対象に実施した100セル入力タスクの比較では、手入力と比べ最大9倍速く完了できたとしています。9倍は作業内容や確認時間で変わりますが、繰り返し入力では体感できる差が出るはずです。 2種類の操作と、何ができるか 操作の入り口は大きく2通りです。 ひとつ目は、列に少なくとも1つ入力済みのセルがある状態でドラッグする方法です。既存の内容をGeminiが参照し、残りのセルを文脈に合わせて埋めます。企業名が1件入った列で、業種や所在地を推測して入力するような動作です。 ふたつ目は、空のセルを複数選んで自然文で指示する方法です。「この列に問い合わせへの返信案を入れて」「商品の特徴を50文字以内で入れて」のように指定すると、Geminiが内容を生成します。 Googleが挙げる対応ケースは、情報の抽出、データの分類、返信案の作成、商品情報の入力などです。関数の書き方を知らなくても使えるのが特徴です。 なお、同じ日にGoogleはGemini in Sheetsで表全体を自然文から作成・編集する機能も発表しています。数式、ピボットテーブル、グラフ、最適化問題まで自然文で操作できるとしています。 対象プランと展開状況、日本語対応の現状 便利そうに見えますが、今すぐ全員が日本語で使えるわけではありません。 言語と地域について、GoogleヘルプにはFill with Geminiの列補完機能は現時点で米国・英語のみ対応と明記されています。日本語環境への対応時期は、2026年4月27日時点で公式に示されていません。 対象プランはBusiness Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、AI Expanded Access、AI Ultra Access、Google AI Pro for Education、Google AI Pro、Google AI Ultraのいずれかです。 展開は、Rapid Releaseドメインへ2026年4月22日開始で最大15日間、Scheduled Releaseドメインへ2026年5月6日開始で最大15日間の段階展開です。対象プランでも表示タイミングは組織の設定次第です。 加えて、Google Workspaceのスマート機能が管理者に無効化されている組織では、この機能は表示されません。会社の環境で使う場合は、IT管理者への確認が必要なケースがあります。 プロモーション期間と、その後の利用上限 2026年7月15日まではプロモーション期間として、Google SheetsのAI機能の利用上限が引き上げられた状態で提供されます。以降はユーザー単位の利用上限に切り替わる予定です。 スプレッドシートの中でAIが動く形は、別アプリを立ち上げる手間がありません。日常の作業の流れにそのまま入ってくる点が利点です。同じGeminiが下書きを助けるGmailのHelp me write強化や、GoogleのGemini Macアプリと合わせて見ると、入り口が増えている流れが分かります。 一方で、個人情報や社外秘データを含む表で使う場合は、会社のWorkspace設定とデータ取り扱いポリシーの確認が欠かせません。 🕒 時系列で追う:Fill with Geminiの展開 日付 出来事 主な出典 2026-04-22 Fill with Geminiを発表、Rapid Release展開開始(最大15日間) Google Workspace Updates 2026-05-06 Scheduled Releaseドメインへの展開開始(最大15日間) Google Workspace Updates 2026-07-15 AI機能のプロモーション上限が終了、ユーザー単位の上限へ切替予定 Google Workspace Updates ✅ 読者アクション 会社で表示されないときの原因は、対象プラン・管理者のスマート機能設定・展開タイミングの3つに絞られます。 個人情報や社外秘を含む表では、会社のWorkspace設定とデータ取り扱いポリシーが使える範囲を決めます。 2026年7月15日以降はユーザー単位の利用上限に切り替わる予定です。プロモーション期間中の使用量をそのまま前提にした運用は続きません。 誰が今日から使えるかで整理すると、線ははっきりしています。対象プランに入っていて、英語で表を作っている人です。列補完が米国・英語のみと公式ヘルプに明記されている以上、日本語の表で同じ動作を得られる段階には来ていません。 ...

April 27, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
AIで作った声は権利で守れるか

AIで作った声は権利で守れるか 法務省の検討会が始動

本人が許可していないのに、本人の声にそっくりなAI音声がSNSに流れる。そんな場面を、笑って流せる話なのか権利侵害として止められる話なのか、国が線引きの整理を始めました。法務省が2026年4月24日に検討会を開き、パブリシティ権や肖像権の保護対象に「声」も含まれるという認識で出席者が一致したと報じられています。指針そのものに法律と同じ拘束力はありませんが、企業やクリエイターがAI音声・AI画像を使うときの判断材料になります。 法務省は4月24日に初会合を開いた 法務省は2026年4月24日、「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会」の第1回会合を開きました。公式ページには、議事次第、検討会の開催資料、主な論点案、判例や学説の資料が掲載されており、報道だけでなく読者も資料を追える状態です。 この検討会の目的は、新しい罰則をすぐ作ることではありません。生成AIの普及で肖像や声の無断利用が深刻化しているとの指摘を受け、現行法と判例をもとに民事上の責任を整理することです。民事上の責任とは、損害賠償や差し止めなど、お金や利用停止を求める場面の話です。 時事通信系の報道では、出席者がパブリシティ権や肖像権の保護対象に声も含まれるとの認識で一致したとされています。パブリシティ権は、名前・顔・姿などが持つ商業的な価値を本人がコントロールする権利です。写真だけでなく、声でも本人だと分かるなら商業価値が生まれる。ここが今回の中心です。 検討会は、今夏までに指針をまとめる方向です。 声も本人を示す情報として扱われる 声は見た目と違い、コピーされたことに気づくまで時間がかかります。短い音声から似た声を作るサービスも増えました。本人の許可がない音声でも、動画投稿サイトやSNSに出れば、視聴者は本物だと思ってしまうことがあります。 肖像権は、顔や姿を勝手に撮られたり使われたりしない利益を守る考え方です。パブリシティ権は、著名人の名前や肖像が持つ集客力を無断で商売に使われないための考え方です。どちらも条文だけで完結する話ではなく、判例の積み重ねで少しずつ形が固まる領域です。声については裁判例が多くありません。だから今回、法務省の検討会が「声も本人を識別する情報として扱えるのか」を正面から扱っています。 AIサービスの利用規約の範囲だけで片づく話でもありません。ツール側が「作れます」と示しても、公開や収益化まで許されるとは限らないためです。 作成者だけの責任では終わらない可能性 FNNは、検討会で挙がった例として、俳優に似た人物がアクションをする動画、声優キャラクターの声で別の曲を歌うAI音源、俳優が裸になっているような画像の生成を報じています。どれも「本人に似ている」「公開される」「収益や注目を集める」という要素が絡みます。 報道では、作成した本人だけでなく、無断利用を助長するアプリの開発側も責任対象にすべきだという意見も出ています。AIツールを提供する企業にとっては、利用者任せにできる範囲が狭まる可能性があります。収益目的がない作成や、著名人ではない人のケースも今後の検討対象です。社内向けの研修動画で社員に似た声を勝手に使う、友人の顔に似た画像をSNSで公開するなど、お金を取っていなくても本人の信用や安心を傷つける場面はあります。 声や肖像をめぐる議論は各国で並行して進んでいます。俳優・実演家の扱いについてはAI俳優をめぐる論点と人間の著作権ルールも参考になります。 AI音声を出す前に確認すること 仕事でAI音声やAI動画を使う場合、完成物の品質だけで判断しない方が安全です。公開前の確認は、本人または権利者の許可、特定人物を連想させる度合い、広告や販売や再生収益との関係に分けて考えられます。元素材の出所と削除依頼の窓口も、社内で説明できる状態にしておきたい点です。すべてを満たせば安全という話ではありませんが、ここで引っかかるものは公開前に止めて確認する価値があります。 🕒 時系列で追う:声・肖像の無断利用をめぐる法務省の検討 日付 出来事 主な出典 2026-04-24 法務省が「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会」第1回会合を開催。声もパブリシティ権・肖像権の保護対象に含まれるとの認識で一致と報道 法務省 / リスク対策.com 2026年夏(予定) 検討会が指針をまとめる方向 時事通信系報道 (続報が出れば行を追加します。) ✅ 読者アクション 業務でAI音声・AI動画・AI画像を制作している場合、公開前に「本人または権利者の許可があるか」「特定の人物を連想させないか」「広告・販売・再生収益と結びつくか」を確認する社内ルールを整えられます。 SNS運用や広告制作、社内研修動画では、元素材の出所と削除依頼の窓口を社内で説明できる状態にしておけます。 家庭や個人の投稿でも、著名人でない人・収益目的でない場合も検討対象に入っている点をふまえ、他人に似た声や顔を公開する前に本人の了解を確認できます。 参考 法務省「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00400.html) 法務省「肖像、声等の無断利用による民事責任の在り方に関する検討会第1回(令和8年4月24日)」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00399.html) リスク対策.com「AI利用、『声』も保護対象に=有識者検討会が初会合―法務省」(https://www.risktaisaku.com/articles/-/111321) FNNプライムオンライン「声優やアイドルの声を守れ!生成AI普及で無断使用の深刻化を受け法務省が有識者検討会」(https://www.fnn.jp/articles/-/1035466)

April 25, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
AnthropicのClaudeが日本企業に導入されていく流れを示す図解

日本企業のClaude導入はどこまで来たか。NEC・アクセンチュア・中堅企業支援を継続ウォッチ

「うちの会社でもAIの検証は始めているけれど、まだ一部の部署だけで」という声を、この1年でよく聞くようになりました。その「試す段階」が終わりに近づいていることを示す動きが、Anthropicの企業向けAI「Claude(クロード)」をめぐって続いています。このページは、Claudeが日本と世界の企業にどこまで入り込んでいるかを、続報が出るたびに更新して追いかける継続ウォッチのハブです。 NEC:日本初のグローバルパートナー、社内3万人規模へ 2026年4月23日、NECはAnthropicとの戦略的協業を発表しました。両社が共同でソリューションを開発・展開する「グローバルパートナー」に日本企業が入るのはNECが初めてで、AIを「使う会社」だったNECが「作って届ける会社」側にも回る変化です。 社内では、Anthropicが4月9日に一般提供を開始したデスクトップ向けAIエージェント「Claude Cowork(クロード・コワーク)」を活用し、3年程度で約3万人のエンジニアがClaudeを日常利用する体制を目指します。外販の第一弾は金融・製造・自治体という「AI導入が難しい」とされてきた3分野。データの機密性・法規制・業務フローの複雑さから汎用AIをそのまま使えず、PoC止まりになりがちだった業種から動く点に本気度が出ています。セキュリティを後付けにせず設計段階から組み込む姿勢も、この提携の特徴です。 アクセンチュア:4つの業務領域にClaudeを組み込む支援 2026年5月1日、アクセンチュアが「アクセンチュア Anthropic ビジネスグループ」の日本提供を開始しました(公式発表は5月11日)。支援対象は4領域です。 全社AI変革:業務フローを見直し、Claude CodeとClaude Coworkを使って導入から定着(社員向けチェンジマネジメント)まで支援。 AI駆動開発:計画・設計・実装・テスト・リリース・運用の全工程にAIを組み込み、仕様変更への対応速度を上げる。 レガシー刷新:変換ツール「MAJALIS」とClaudeを組み合わせ、日本の金融・行政に残るCOBOL資産を段階的にJavaへ。実績が読みにくい領域で、人手での全件確認をどこまで絞れるかが焦点。 サイバーセキュリティ:自社の「Cyber.AI」にClaudeを組み込み、脅威検知・分析を補助。 アクセンチュアは自社の約30万人にClaude研修を進めており、支援する側としての実地経験を積みながらの展開です。 Anthropic・Blackstone:中堅企業向けの導入専門会社を新設 2026年5月4日、AnthropicはBlackstone、Hellman & Friedman、Goldman Sachsらと、中堅企業向けにClaude導入を実装する新会社の設立を発表しました。WSJは15億ドル規模のジョイントベンチャーと報じています。狙いは、地域銀行・中堅メーカー・地域医療システムなど「AIの恩恵は大きいのに、高度なAI導入を自社で構築・運用するリソースがない」組織です。 AnthropicのApplied AIエンジニアが新会社のエンジニアとともに顧客企業へ入り、効果の大きい業務を特定してカスタムソリューションを構築・長期支援します。大企業はパートナー経由(Accenture・Deloitte・PwC等)、中堅企業は今回の新会社経由という二段構えで、Claudeを届ける裾野を一気に広げる設計です。日本市場への直接の言及はまだありませんが、「AI導入を誰が設計するか」という課題は国内の中堅企業でも同じです。 🕒 時系列で追う:Claude企業導入 日付 出来事 主な出典 2026-04-09 Anthropic、デスクトップ向けAIエージェント「Claude Cowork」を一般提供開始 Anthropic 2026-04-23 NEC、日本初のグローバルパートナーに。社内3万人規模+金融/製造/自治体向け外販を発表 NEC / 日経 2026-04-23 Anthropic、東京オフィス開設と日本AI Safety Instituteとの協力を発表 Anthropic 2026-05-01 アクセンチュア、「Anthropic ビジネスグループ」を日本提供開始(4領域支援) ITmedia 2026-05-04 Anthropic・Blackstoneら、中堅企業向けClaude導入の新会社(約15億ドル規模)を設立 Anthropic / WSJ ✅ 読者アクション 自社の業務のうち「承認フロー・問い合わせ対応・社内文書の確認」など定型作業を洗い出しておく。大企業が業種別の標準を作ると、取引先・中堅企業にも「対応しなければ」の波が来やすい。 導入を検討するなら、監査ログ・権限管理・データの取り扱いの運用設計を先に固める。Anthropicはエンタープライズ向けClaudeで「顧客データをデフォルトでAI学習に使わない」方針と監査証跡の提供を明示しているが、社内規定・責任分界は各社の課題として残る。 このページをブックマークしておけば、続報(新たな導入企業・業種別事例・料金公開など)を時系列表で追える。 出典 NEC「NEC、Anthropicとエンタープライズ AI 分野を中心に戦略的協業を開始」(2026-04-23)https://jpn.nec.com/press/202604/20260423_01.html 日本経済新聞「NEC、米アンソロピックと提携 法人向けAI需要を開拓」(2026-04-23)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC228XJ0S6A420C2000000/ Impress Watch「金融・製造・自治体版『Claude Cowork』展開へ NECとアンソロピック提携」(2026-04-23)https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2104228.html Anthropic「Opening Our Tokyo Office」(2026-04-23)https://www.anthropic.com/news/opening-our-tokyo-office ITmedia エンタープライズ「アクセンチュア、Anthropicとの協業を日本に本格導入」(2026-05-13)https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2605/13/news046.html Anthropic「Building a new enterprise AI services company with Blackstone, Hellman & Friedman, and Goldman Sachs」https://www.anthropic.com/news/enterprise-ai-services-company The Wall Street Journal「Anthropic Unveils $1.5 Billion Joint Venture With Wall Street Firms」https://www.wsj.com/business/deals/anthropic-nears-1-5-billion-joint-venture-with-wall-street-firms-8f5448ee ITmedia NEWS「Anthropic、Blackstoneらと新会社設立 中堅企業へのClaude導入支援」(2026-05-05)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2605/05/news023.html

April 24, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
AIが作業画面に来た:Google Gemini Macアプリ

GeminiがMacに来た。ブラウザを開かずにAIを呼べる、新しい作業のかたち

作業の途中でふと「この表の要点だけ知りたい」と思ったとき、ブラウザのGeminiタブを開いて、テキストをコピーして、貼り付けて……という手順を踏んでいる方は少なくないと思います。 ところが、その動きが変わりつつあります。GoogleはGeminiを、ブラウザの中だけでなく、Macのデスクトップやリビングのスマートスピーカーといった「手元の場所」へと広げています。共通しているのは、ブラウザを開かなくても、声やショートカット一発でAIを呼べる方向に進んでいることです。 このページでは、その入口になったGeminiのMac公式アプリを中心に、スマートスピーカー向けの「Gemini for Home」の更新までを、続報が出るたびに追記していく形でまとめます。 Mac公式アプリ:ショートカット一発、作業画面からAIを呼べる Googleは4月15日、GeminiのMacアプリ(SafariやChromeを開かなくてもMac上で直接使えるアプリ)を正式に公開しました。Google Workspace Updatesが「Starting today, the native macOS app is available」と案内したのが4月15日で、4月20日にはGoogleの公式ブログが「The Gemini app is now on Mac」を公開しています。後者は配布開始を広く周知するための記事で、新機能の追加発表ではありません。速報としては、4月15日から使える状態になっていた、と押さえておくと正確です。 このアプリで一番大きな変化は、どのアプリで作業していてもAIを呼べることです。キーボードショートカット Option + Space を押すと、画面上にGeminiが浮き上がります。Pagesで文章を書いていても、Numbersで表を開いていても、別タブに切り替える必要はありません。 さらに、画面共有機能が付いています。今見ているウィンドウやMac内のファイルをGeminiに渡しながら質問でき、「このスプレッドシートの要点を教えて」「この文章をもう少し短くして」のような作業が、ほぼその場で終わります。Googleはこのアプリから画像や動画を生成する機能にもアクセスできると案内しており、単なるチャット窓以上の入口として位置づけています。 ブラウザのタブでGeminiを使っていたときは、「タブを探す→テキストをコピーする→貼り付ける」という動線が毎回発生していました。Macアプリはその往復をカットします。大げさな違いには見えませんが、「ちょっと確認したい」の頻度が多い作業では積み重なっていくものです。文章のトーンをそろえたいときのGmailの下書き支援や、Googleスプレッドシートの自動入力のような機能と組み合わせると、確認と作業の行き来がさらに減っていきます。 利用条件は次のとおりです。 macOS 15以降 RAM 8GB以上(ここ数年の一般的なMacならほぼ満たしている条件です) 空き容量 200MB以上 個人のGoogleアカウント、またはGeminiが有効化された仕事用・学校用アカウント アプリ自体は無料で配布されています。有料のGeminiプランに入っていなくても基本的なチャット機能は使え、高度な機能が必要になったときに追加のプランを検討する流れで十分です。職場のGoogleアカウントを使っている場合、管理者が設定でオン・オフを切り替えられます。デフォルトはオンなので、心配な人はIT担当者に確認してみてください。 画面共有機能は便利ですが、Geminiに渡した情報はGoogleのサーバーで処理されます。顧客の氏名や電話番号が映っている画面をそのまま渡すのは、職場のルール的にも避けた方が無難です。必要な部分だけテキストでコピーして渡す使い方が安心です。 Google Home:声で複数の用事をまとめて頼める(Gemini for Home 3.1) 同じ「ブラウザの外」への流れは、リビングのスマートスピーカーにも及んでいます。Googleは2026年5月5日、Google Nest Help公式ヘルプページのリリースノートを更新し、Gemini for Home音声アシスタントのGemini 3.1への更新完了を説明しました。 ...

April 20, 2026 · 2 min · AI Navi JP編集部