Siri AIがiPhoneやMacの情報をつなぐ様子

AppleのSiri AIでiPhoneのアシスタントは何が変わるか

AppleはWWDC26(2026年6月8日)で、次世代Apple Intelligenceとともに新しいAIアシスタント「Siri AI」を発表しました。写真・メッセージ・カレンダー・Webをまたいで作業を進める設計で、従来のSiriから大きく変わります。ただし日本のユーザーにとって重要なのは、機能そのものよりも「いつ、どの言語で使えるか」です。英語ベータは2026年内に始まる予定ですが、日本語対応の開始日は現時点で発表されていません。 Siri AIとは何か:従来のSiriとの違い 従来のSiriは、タイマーをかける・天気を聞く・電話をかけるといった単発の命令に答えるアシスタントでした。Siri AIは、会話の流れを理解しながら答えを返し、端末内の個人情報を参照しながら作業を進める設計になっています。 Appleは、Siri AIを次世代Apple Intelligenceで動かすと説明しています。Webの情報への質問、写真の検索、メール・メッセージの内容をもとにした作業指示などに対応します。 The VergeやITmediaはGoogleとの連携にも触れています。ただ、Apple公式発表で確認できるのはSiri AIがApple Intelligenceを基盤にするという点です。画面に映っている内容をSiriに伝える機能も備わっており、SafariのページやMapsのルートについてその場で質問できます。 会話の履歴はiCloudを通じて複数デバイスに同期され、専用の「Siriアプリ」から見直すことができます。 対応デバイスと対応OS:手元の機種を確認する Siri AIが動作するのはiOS 27、iPadOS 27、macOS 27、watchOS 27、visionOS 27です。開発者向けテストはiOS 27・iPadOS 27・macOS 27・visionOS 27から始まり、watchOS 27は今後のベータで対応予定とされています。 対応デバイスは、iPhone 16シリーズ以降、iPhone 15 Pro・iPhone 15 Pro Max、iPad mini(A17 Pro)、M1以降のiPad、M1以降のMac、Apple Vision Pro、Apple Watch Series 9以降・Apple Watch Ultra 2以降・Apple Watch SE 3です。Apple Watchを使う場合は、近くにApple Intelligence対応iPhoneが必要になります。 手元のiPhoneが対応しているかは、iPhone 15 Pro・15 Pro Max・iPhone 16シリーズ以降かどうかで判断できます。iPhone 15(無印)・iPhone 15 Plusを含むそれ以前の機種は対象外です。 いつ、どの言語で使えるか:日本語対応と英語ベータは別の話 Siri AIは2026年内に英語ベータとして一般ユーザーへの提供が始まる予定です。端末の言語を英語に設定したユーザーが対象で、その後に他の言語へ広げるとAppleは説明しています。日本語でのSiri AI利用開始日は、現時点で公式には発表されていません。 一方、Apple Intelligence自体は日本語・韓国語・中国語などにも対応しています。文章の要約・書き直し・画像生成・通知の整理といった基本機能は、日本語設定のデバイスでも利用できます。ただし、一部機能は地域や言語によって利用できない可能性があるとAppleは明示しています。 日本語ユーザーにとって大切なのは、「Apple Intelligenceの日本語対応」と「Siri AIの英語ベータ開始」が別の話だという点です。GeminiのMacアプリやスマートスピーカー対応のように、プラットフォーム上の新機能がすべての言語・地域で同時に使えるとは限らない状況が続いています。 ...

June 9, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
子どものAI利用に年齢と目的で線を引く様子を示す図解

子どもとAI、どこで線を引くか。ノルウェーの学校禁止とNYのチャットボット規制を継続ウォッチ

子どもが宿題でAIを使っているのを見たとき、止めるべきか見守るべきか、すぐ判断できた人はどれくらいいるでしょう。世界では「子どもとAI」に線を引く動きが二つの方向から進んでいます。ひとつは学習でAIが練習を代行してしまう問題(ノルウェー)、もうひとつは友人役のAIが危険な相手になりうる問題(ニューヨーク州)。このページは、その線引きを日本の家庭・学校の視点で継続的に追う継続ウォッチのハブです。 ノルウェー:6〜13歳は生成AI原則禁止、年齢で段階を分ける Reutersの報道(2026年6月19日)によると、ノルウェーは2026年8月下旬の新学年から、小学1〜7年生(6〜13歳)の生成AI利用を学校で原則禁止にします。14〜16歳は「教師の監督のもと慎重に使う」条件付き、17歳以上は将来の教育・仕事に向けてAIを適切に使う力を養う段階、という三層設計です。Jonas Gahr Støre首相は「生成AIによって子どもが学習上の重要な段階を飛ばせてしまう」と述べ、学校は読み書きと数学に集中すべきだと説明しました。 ねらいは、文章の組み立てや計算の仕組みを覚えている最中の子どもから、練習の機会が丸ごと消えるのを防ぐことです。AIに質問を投げれば答えは瞬時に出ますが、それは「腕立て伏せの代わりにマシンが腕を押してくれる」ようなもの。ただ、学校で禁止しても帰宅すればスマホからAIに触れられるため、制度を機能させるには家庭と学校が方針を共有する必要があります。 ニューヨーク州:「友人役」で振る舞うAIから未成年を守る法案 2026年6月5日、ニューヨーク州議会が「未成年者向け危険AIチャットボット機能の禁止」法案を可決しました(知事の署名待ち)。中心にあるのは、AIが未成年に対して人間であるかのように、感情的に寄り添う「コンパニオン」として振る舞う機能への制限です。宿題の補助が入口でも、そこから性的な関係の誘導や自殺の後押しへ変質しうる設計に線を引きます。 背景には、10代ユーザーの自殺・自傷を助長したとして一部のAIチャットボット企業が訴えられた米国内の訴訟があります(The Verge報道)。子ども向けメディア評価の非営利団体Common Sense Mediaが1年以上この法案を支援してきたこと自体が、現行AIサービスのデフォルトの保護が整っていなかったことを示しています。学習支援のAIと友人役のAIが一つのサービスの中で並んで提供される以上、未成年向けの年齢確認・会話内容の検知・人格演出の設計が問われる段階に入っています。 日本の家庭と学校が向き合う問い 文部科学省は2023年に学校でのAI利用ガイドラインを出しましたが、具体的な年齢別ルールは学校・自治体ごとに異なります。塾ではAI教材の導入が進む一方、家庭では子どもが宿題にAIを使ったか確認する手段がほとんどありません。学校・塾・家庭のルールがばらばらなまま、子どもはそのあいだを歩いているのが実態です。 海外の制度をそのまま当てはめる必要はありません。家庭のルールを言葉にするなら「何歳で・何のために・誰と一緒に使うか」を決めると話が進みます。小学生は読む・書く・計算する作業そのものを練習中で、AIに答えを出させると練習が代行になってしまう。中学生以上は「AIの答えの確認方法」と「どこまで自力でやったかの申告」をセットで習慣にできれば、距離感を自分で管理できるようになります。 🕒 時系列で追う:子どもとAI 日付 出来事 主な出典 2023 文部科学省、学校での生成AI利用ガイドラインを公表 文科省 2026-06-05 ニューヨーク州議会、未成年向け危険AIチャットボット機能の禁止法案を可決(知事署名待ち) Common Sense Media / The Verge 2026-06-19 ノルウェー、小学1〜7年生(6〜13歳)の生成AI利用を学校で原則禁止と報道 Reuters / Engadget 2026-08下旬 ノルウェーの新学年開始、原則禁止が実際に始まる予定 Reuters ✅ 読者アクション 家庭のルールを「何歳で・何のために・誰と一緒に使うか」で言葉にする。小学生は練習の代行になりやすいので慎重に、中学生以上は確認方法と自力申告をセットに。 子どもが使うAIアプリが、学習支援だけでなく「友人役・相談相手」としても振る舞う設計かを確認する。同じアプリの同じ画面で別の会話が起きうる。 学校・塾・家庭でルールがばらばらだと「バレないように使う」方向に向かいやすい。三者で方針を共有できないか話してみる。 出典 Reuters「Norway imposes near ban on AI in elementary school」(2026-06-19)https://www.reuters.com/technology/norway-imposes-near-ban-ai-elementary-school-2026-06-19/ Engadget「Norway Imposes Broad Restrictions On AI For Elementary School Kids」https://www.engadget.com/2198117/norway-imposes-broad-restrictions-on-ai-for-elementary-school-kids/ Common Sense Media「Common Sense Media Praises Passage of Bill to Protect New York Kids from Unsafe AI Chatbots」https://www.commonsensemedia.org/press-releases/common-sense-media-praises-passage-of-bill-to-protect-new-york-kids-from-unsafe-ai-chatbots

June 6, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
金融機関のAI脆弱性対応を図解したヘッダー画像

金融庁・日銀、フロンティアAIの脆弱性大量発見に備え金融機関に9項目を要請

金融庁と日本銀行は2026年5月22日、フロンティアAI(最先端クラスの高性能AIモデルの総称)による脆弱性の大量発見に備えた要請を金融機関向けにまとめました。項目は9つで、いずれも経営トップが直接動かなければならない内容が並んでいます。背景には、脆弱性対応のボトルネックが「発見」から「修正」へ移ったという構造変化があります。 AIが「弱点を見つける道具」として使われ始めた 脆弱性(ぜいじゃくせい)とは、ソフトウェアに潜む欠陥のことです。攻撃者に悪用されると、データの漏洩やシステムの停止につながります。これまでは人間の専門家がコードを丁寧に調べて見つけていました。 Anthropicが2026年5月22日に公開した「Project Glasswing」の初期報告があります。同社の高性能AIモデル「Claude Mythos Preview」を使ったテストで、約50のパートナー企業が重要ソフトウェアから1万件超の高・重大レベルの脆弱性を発見したと報告されています。 MozillaはMythos Previewを用いたFirefox 150のテストで271件の脆弱性を見つけ修正しました。Firefox 148でClaude Opus 4.6を使った場合と比べると、10倍超の件数になったとAnthropic記事内で紹介されています。CloudflareはMythos Previewにより重要システムで2,000件のバグを検出し、そのうち400件が高・重大レベルだったとも報告されています。 「見つける」から「直す」へ:速さの問題が変わった Anthropicは「ボトルネックは発見速度から修正速度に移った」と整理しています。AIがどれほど速く弱点を見つけても、検証・開示・修正の体制が追いつかなければ、課題が積み上がるだけになります。 Anthropicの開示ダッシュボード(2026年5月22日時点)では、281のオープンソースプロジェクトに対して1,596件の脆弱性を開示済みです。パッチ(修正プログラム)が適用済みなのは97件で、開示件数に対して修正が追いついていない状態が数字に表れています。 金融庁と日銀は、Anthropicの取り組みを金融機関に直接導入させたいわけではありません。同種のAI能力が業界全体に広がったとき、銀行・証券・決済のシステムが発見された脆弱性を安全に処理しきれるかを問う内容になっています。AIが外部コンテンツを悪用される経路についてはAIを狙う間接的プロンプトインジェクションも、攻撃面の広がりを知る手がかりになります。 経営・体制・技術の3層で組まれた9項目 今回の要請は、2026年4月24日の官民連携会議と5月14日の実務者レベルの作業部会を経てまとまりました。 経営の層では、トップが脆弱性対応に直接関与し、優先して守るべきシステムを特定することが求められています。 体制の層では、長年放置されてきた古い構造(技術負債)の解消と、パッチ適用を担う人員の追加、委託先のベンダーとの契約内容の見直しが求められています。 技術の層では、クラウド型WAF(Webアプリを守る防御装置)の導入とネットワーク分離が求められています。加えて、特権ID(システム管理者が持つ強い権限のアカウント)への多要素認証(パスワード以外の確認を足すログイン保護)の適用と、EDR(端末の不審な動きを検知・調査する仕組み)の整備も含まれています。3層あわせて9項目は、すべて「弱点が見つかってから修正が完了するまでの速さ」を底上げするための準備です。 規制の動きは分野をまたいで進んでいます。AI開発企業側に監査や事故報告を課す動きとしてイリノイ州AI安全法も合わせて読むと、規制テーマの広がりが見えます。 銀行アプリを見る視点が変わるかもしれない 今すぐ口座が危険になる話ではありません。ただ、金融機関がAI時代の脆弱性発見に備えて古いシステムを整理し、修正体制を整える段階に入ったことは確かです。 銀行やネット証券を使うとき、セキュリティの透明さを見る目安がいくつかあります。二要素認証(ログイン時にパスワード以外の確認を求める設定)を提供しているか、アプリの更新が定期的に来ているか、問題が起きたときの利用者向け案内の速さや、セキュリティ情報の公開状況です。こうした点は、今回の要請が問うている「修正体制の整備」と直接つながっています。 🕒 時系列で追う:金融庁・日銀のフロンティアAI脆弱性対応 日付 出来事 主な出典 2026-04-24 官民連携会議を開催 ITmedia AI+ 2026-05-14 実務者レベルの作業部会を開催 ITmedia AI+ 2026-05-22 金融庁・日銀がフロンティアAI脆弱性対応の9項目を金融機関に要請/Anthropicが「Project Glasswing」初期報告を公開 ITmedia AI+ / Anthropic (続報が出れば行を追加します。) ✅ 読者アクション 利用している銀行・ネット証券・決済サービスで、二要素認証(ログイン時にパスワード以外の確認を求める設定)が有効になっているかを確認できます。 使っている金融アプリの更新が定期的に届いているか、セキュリティに関する告知が公開されているかを、日ごろのチェックポイントにできます。 事業者側でシステムを運用している場合は、優先して守るべきシステムの特定、パッチ適用体制、委託先との契約内容が、今回の9項目に照らして整っているかを点検できます。 参考 ITmedia AI+ — 金融庁と日銀、「フロンティアAI」による脆弱性大量発見に備えた対応を金融機関に要請(https://www.itmedia.co.jp/aiplus/article/2605/25/2000000020/) Anthropic — Project Glasswing: An initial update(https://www.anthropic.com/research/glasswing-initial-update) Anthropic Frontier Red Team — Coordinated vulnerability disclosure dashboard(https://red.anthropic.com/2026/cvd/)

May 26, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
FigmaのキャンバスにAIエージェントが統合された画面のイメージ図

FigmaにAIエージェント、同じキャンバスで案を出して直す形へ

2026年5月20日、FigmaはFigma Designのキャンバス上で動くAIエージェント「Figma agent」を発表しました。別のAIチャットへ切り替えず、画面案の生成・修正・コメント整理をその場で依頼できる設計です。現在はclosed betaで、対象プランや未対応機能、一般提供時にAI creditsが適用される点まで含めて整理します。 キャンバスを出ずに頼める、この設計が新しい これまでのFigma上のAI機能は、テキストを一括生成したり、プラグイン経由で素材を渡したりする形が中心でした。Figma agentは、その手前にある「作業そのもの」をキャンバス内で引き受ける設計です。キャンバス左側のナビゲーション、またはファイル上から直接呼び出せます。 公式ブログによると、エージェントはFigma内のコンポーネント、デザイントークン、ベストプラクティスを理解した状態で動きます。「Figmaのルールを知らないAIに説明してから頼む」という往復が要らない可能性があります。 ChatGPTやCodexのエージェント機能も、同じように作業ツールの内側に入ってきています。別のアプリでAIに相談してから持ってくる一往復が、ひとつずつ消えていく段階です。同じく業務資料の共有にAIが入るAdobeのPDF Spacesと並べて見ると、業務ツールへのAI組み込みの流れが分かります。 今できることと、まだできないこと Figma公式のHelp Centerには、対応済みの機能と未対応の機能が明示されています。 対応済みの例は、0から1の画面生成、レイアウト編集、コンポーネントインスタンスの編集、スタイルや変数の適用、テキスト・画像などのコンテンツ一括生成、フィードバック整理、コメントのレビューです。 一方で、未対応として挙げられているのはベクター編集、アイコン作成、プロトタイピング、アニメーション、アセット書き出しなどです。Web検索や高度な視覚効果への対応も今後に持ち越されています。 気になるのは「コメントのレビュー」が対応済みに含まれる点です。積み上がった指摘をAIがまとめて修正対応に落とし込めるなら、デザイナー以外が関わるレビュー作業でも選択肢になりえます。ただしclosed betaの展開が進むまで、実際の精度は見えません。 使えるプランと今後のスケジュール Professional・Organization・EnterpriseプランのFull seatユーザーが対象です。Dev seatまたはCollab seatの場合は、Draftsフォルダ内でのみ試用できます。Starter・Education・Governmentプランは対象外です。 ベータ期間中はAI creditsを消費しません。ただし一般提供が始まった段階でAI creditsが適用される予定と、公式ブログに明記されています。早期アクセスはウェイトリスト登録制で、登録してもアクセスが保証されるわけではないと公式が説明しています。「今後数週間で段階展開」が現時点のステータスです。 デザイナー以外にも関係する変化 Figmaは、デザイナーだけが使うツールではありません。企画・マーケ・プロダクト担当、セールスが画面レビューでFigmaファイルを開く場面は珍しくないです。 「別案を3パターン並べて見比べたい」「ボタンの文言を5種類出して比べたい」という作業を、AIに直接依頼してキャンバスで確認できる可能性が出てきます。デザイナーへの依頼を介さず、たたき台の量産だけAIに任せる形です。 公式ブログ自身も「生成が簡単になるほど、平均的なアウトプットが増えるリスクがある」と触れています。複数案を出させて人が判断する使い方のほうが現実的で、AIに丸投げしてそのまま採用することは公式も想定していないようです。 🕒 時系列で追う:Figma agentの展開 日付 出来事 主な出典 2026-05-20 Figmaが「Figma agent」をclosed betaで発表、段階展開を開始 Figma公式ブログ / TechCrunch 一般提供時(時期未定) AI creditsが適用予定。早期アクセスはウェイトリスト登録制で段階展開 Figma公式ブログ ✅ 読者アクション 自分のseat種別を確認する。Full seatが対象で、Dev/Collab seatはDraftsフォルダ内のみ試用可。 未対応機能(ベクター編集・アイコン作成・プロトタイピング・アニメ・書き出し)は従来の手順を維持する。 一般提供でAI creditsが適用される前提で、量産用途と手作業の線引きを決めておく。 参考 Figma公式ブログ - The Figma design agent is here(https://www.figma.com/blog/the-figma-agent-is-here/) Figma Help Center - Work with the AI agent in Figma Design(https://help.figma.com/hc/en-us/articles/37998629035799-Work-with-the-AI-agent-in-Figma-Design) TechCrunch - Figma adds an AI assistant to its collaborative canvas(https://techcrunch.com/2026/05/20/figma-adds-an-ai-assistant-to-its-collaborative-canvas/)

May 21, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
OpenAI Codexがモバイルからオンプレミスまで広がる様子

OpenAI Codexはどこまで広がったか。モバイル統合から企業オンプレ接続まで継続ウォッチ

AIが長い作業を進め、人が要所だけ判断を返す。OpenAIのコーディングエージェント「Codex(コデックス)」は、その働き方を個人と企業の両方へ広げています。週400万人超が使うCodexが、スマホからの承認、企業の社内データ接続へと展開していく流れを、このページで継続的に追います。 モバイル統合:外出先からAIの作業を確認・承認 2026年5月14日、OpenAIはCodexをChatGPTのiOS・Androidアプリに統合しました(ChatGPT Free含む全プランに順次)。外出先からできるのは、作業スレッドの状態確認、次の方針の選択、コマンドの承認、モデル変更、新規タスクの開始、差分レビューなどです。スマホに届くのはスクリーンショット・ターミナル出力・テスト結果・承認依頼といった「判断に必要な情報」で、実ファイルや認証情報はCodexが動くマシン上に残ります(セキュアなリレー層を経由)。 目を引くのは、この設計が人の判断を意図的に挟む構造である点です。AIに丸投げせず、AIが迷ったら移動中にスマホで「この方向でOK」と返せる。同時に、誤ったコマンドや不要なデータアクセスを承認してしまうリスクもあり、「誰が何を承認できるか」は設計段階で問われます。あわせてリモート接続の「Remote SSH」、秘密情報スキャン等をカスタムできる「Hooks」も一般提供されました。 企業オンプレ接続:OpenAI×Dellで社内データの近くへ 2026年5月18日、OpenAIとDell Technologiesは、Codexを企業のオンプレミス/ハイブリッド環境に接続する協業を発表しました(提供時期・対象地域・価格は未公開の方針段階)。狙いは「社内の重要データを外部クラウドに出せずAI導入が止まっている」問題への回答です。 AIエージェントが業務で本当に使えるには、コードだけでなく文書・業務システム・業務知識にアクセスできる必要があります。それらがクラウドの外にあるなら、クラウド経由のAPIを呼ぶだけでは届きません。今回はCodexをDell AI Data Platformと接続し、オンプレで保管された企業データにアクセスできるようにする方針で、「AIをクラウドに移す」のではなく「データがある場所にAIを近づける」発想です。日本でも2026年5月に福岡銀行がAIエージェント基盤を導入し、契約書管理で年間約7,000時間の削減を見込むと発表しており、機密性の高いデータを扱う業種でのオンプレ型需要が見えています。 🕒 時系列で追う:Codex 日付 出来事 主な出典 2026-05-14 CodexをChatGPTモバイルアプリに統合。Remote SSH・Hooksも一般提供 OpenAI 2026-05-18 OpenAI×Dell、Codexをオンプレ/ハイブリッド環境に接続する協業を発表 OpenAI 2026-05(同月) 福岡銀行がAIエージェント基盤を導入、契約書管理で年間約7,000時間削減見込み ITmedia / LayerX ✅ 読者アクション 開発の仕事なら、モバイル統合・Hooks・Remote SSHはすでに提供されています。「AIが夜間に進め、要所を人が承認する」形は今日から自分の環境で組めます。 開発以外の仕事でも、「AIが長い作業を進め、人がスマホで要所の判断を返す」パターンは資料調査・問い合わせ仕分け・社内文書チェックに広がりうる形です。 企業導入ではデータアクセス範囲の権限設計が要点になります。OpenAIの発表でも具体的な言及は薄く、導入側が自分で決める部分として残されています。 この2つは、扱いを分けた方がいい話です。モバイル統合とRemote SSH、Hooksは提供済みなので、開発の仕事をしているなら試すのを先送りする理由はありません。全プランに順次入る形で、判断に必要な情報だけがスマホに届き、実ファイルや認証情報は手元のマシンに残る設計です。 対してDellとのオンプレ接続は、提供時期も対象地域も価格も出ていません。この状態の発表は、社内の導入計画に載せられる材料になりません。予算や移行の議論を始めるには早く、今の内容は「方針が示された」という一点に尽きます。福岡銀行の事例が示しているのはオンプレ型の需要がある事実であって、Codexが使えるようになった事実ではありません。 そして、モバイル統合の本質はスマホで承認できること自体ではありません。人が判断を返す場所を意図的に残した設計である点です。だとすれば、これが効くかどうかは自分の仕事に「ここで人が見る」と言える区切りがあるかで決まります。区切りを作れる仕事なら、この形は待っていた答えに近いはずです。作れない仕事に持ち込むと、承認画面の数だけが増えます。 出典 OpenAI「Work with Codex from anywhere」https://openai.com/index/work-with-codex-from-anywhere/ ITmedia AI+「OpenAI、『Codex』をChatGPTモバイルアプリに統合」(2026-05-15)https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2605/15/news063.html OpenAI「OpenAI and Dell Technologies partner to bring Codex to hybrid and on-premises enterprise environments」https://openai.com/index/dell-codex-enterprise-partnership/ ITmedia キーマンズネット「福岡銀行、AI活用で年間7000時間の業務削減を目指す」(2026-05-19)https://kn.itmedia.co.jp/kn/articles/2605/19/news024.html LayerX「地銀初、LayerXの『Ai Workforce』を福岡銀行が導入」https://getaiworkforce.com/news/20260507

May 15, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
ChatGPT広告テストの日本展開を示す図解

ChatGPT広告が日本に拡大 FreeとGoプランで何が変わるか

ChatGPTの画面に広告が出てきます。対象は無料のFreeプランとGoプランの利用者で、Plus・Pro・Business・Enterprise・Educationは対象外です。OpenAIは2026年5月7日に日本を含む追加展開を明記しましたが、5月9日時点で日本での表示開始は公式に確認されていません。回答と広告は分離されるとされる一方、会話の文脈が広告選択に使われる設計で、押さえておくべき点があります。 日本展開はいつから? 対象プランを確認する OpenAIは2026年5月7日に公式ページを更新し、ChatGPT内広告テストを今後数週間で日本へ広げると明記しました。同じ更新で英国、メキシコ、ブラジル、韓国も追加対象となっています。 「発表した」と「始まった」は別です。2026年5月9日時点で、日本での広告表示開始を公式が確認した情報は出ていません。ITmediaの報道でも「数週間以内」という表現が使われています。 具体的な開始日は、まだ公表されていません。 広告の対象となるのは、ログイン済み成人ユーザーのうちFreeプランとGoプランのみです。 プラン 広告の対象 Free 対象 Go 対象 Plus 対象外 Pro 対象外 Business / Enterprise / Education 対象外 有料プランを使っている場合、今回の広告テストは関係ありません。未成年のアカウント、健康・メンタルヘルス・政治などセンシティブな会話の近くにも広告は出さないとOpenAIは説明しています。 回答と広告の境界線をどう見るか OpenAIの説明では、広告はChatGPTの回答内容に影響せず、スポンサー表示として回答と明確に分離されます。 ただし、どの広告を出すかを選ぶ際に、会話のトピック・過去のチャット・過去の広告操作が使われる設計です。回答と広告が画面上で分かれていても、会話の文脈が広告の選択に作用するわけです。 正直、少し引っかかります。買い物を比較しながら広告も見せられる状況では、ChatGPTの回答が中立かどうか疑う人が出てくるからです。OpenAIが「回答への影響なし」を繰り返し強調しているのは、その懸念を先回りで打ち消すためです。 広告主に渡るデータについて、OpenAIはチャット本文・チャット履歴・メモリ・個人情報を提供しないと明示しています。広告主が受け取るのは、表示回数やクリック数などの集計データのみです。 仕事でChatGPTを使う場合も、業務内容が広告主に渡るわけではありません。ただし会話内容がOpenAIの広告選択に使われる設計は変わらないため、社内情報や顧客情報を会話に含めない基本方針は引き続き有効です。アカウント側で会話やデータをどう守るかは、ChatGPTのパスワードレス化を扱った記事も合わせて確認しておくと安心です。 広告を消す方法と設定の確認先 OpenAIは設定画面から以下の管理ができると説明しています。 なぜその広告が表示されたかを確認する 広告データを削除する 広告パーソナライズをオフにする 広告そのものを非表示にする選択肢もありますが、その場合は1日の無料メッセージ数が減ります。広告なしで使い続けたい場合、PlusまたはProへのアップグレードで対応できます(月額費用が発生します)。 これらの設定は日本での広告テスト開始後に有効化される予定です。今の時点でChatGPTの設定画面を開いても、まだ表示されていない可能性があります。日本での展開が始まったら、アカウント設定のプライバシー関連セクションを確認してください。 OpenAIが広告を始める理由 OpenAIが広告に踏み出したのは、無料版の維持コストを補う収益源が必要だからです。2026年2月の最初の発表でも、「ChatGPTの無料アクセスを広げるための財源」として説明していました。 月額費用なしで使えるサービスを維持するには、相応の計算コストがかかります。その一部を広告収入で補う構造です。 OpenAIの広告向けページには「人が調べ、比較し、次の行動を決めようとしている会話に企業が接点を持つ」と書かれています。検索エンジンが広告収入で成り立ってきたのと同じ仕組みを、AI会話に持ち込もうとしているわけです。ChatGPTを検索代わりに使う人が増えた分だけ、その比較検討の瞬間が広告枠として価値を持ちます。 🕒 時系列で追う:ChatGPT広告テストの拡大 日付 出来事 主な出典 2026-02 ChatGPT内広告を最初に発表(無料アクセス拡大の財源として説明) OpenAI 2026-05-07 広告テストを日本・英国・メキシコ・ブラジル・韓国へ拡大と明記。「数週間以内」 OpenAI/ITmedia AI+ 2026-05-09 日本での表示開始は公式未確認 本記事時点 ✅ 読者アクション Plus・Pro・Business・Enterprise・Educationを使っているなら、今回の広告テストは対象外です。設定を触る必要も出てきません。 Free・Goを使っている場合、日本での展開が始まった後にアカウント設定のプライバシー関連セクションから「広告パーソナライズのオフ」「広告データの削除」を選べます。広告そのものの非表示は1日の無料メッセージ数と引き換えになります。 仕事でChatGPTを使うなら、業務内容が広告主に渡らない設計でも、会話内容が広告選択に使われる前提は変わりません。 有料プランの人にとって、この発表は何も起きていないのと同じです。対象外と明記されている以上、日本での開始日が決まろうと決まるまいと、手元で変わることはありません。 Free・Goの人にとって実際に変わるのは、画面に広告が出ることよりも、会話の内容が広告の選択に使われる側に回ることです。ここは設定で消せません。広告パーソナライズをオフにしても、広告を非表示にしても、OpenAIが会話のトピックを見て広告を選ぶ設計そのものは残ります。無料で使い続ける以上、そこは受け入れる側の条件です。広告自体を避けたいなら、有料プランへの移行が実質的な解になります。 だとすると、仕事でChatGPTを使う人が今決めておくことは1つに絞れます。社内情報と顧客情報を会話に入れない。日本での広告表示が始まるかどうかに関係なく、この方針だけは先に固めておく意味があります。 参考 OpenAI「Testing ads in ChatGPT」(https://openai.com/index/testing-ads-in-chatgpt/) OpenAI「Our approach to advertising and expanding access to ChatGPT」(https://openai.com/index/our-approach-to-advertising-and-expanding-access/) OpenAI「Advertise with ChatGPT」(https://openai.com/advertisers/) ITmedia AI+「ChatGPTの『広告表示テスト』、日本でも開始へ 数週間以内」(https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2605/08/news066.html)

May 9, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
GmailのAI下書きが過去メールとDrive資料を参照する流れ

GmailのAI下書きが過去メールとDrive資料を参照

Googleは2026年5月7日、GmailのAI下書き機能「Help me write」を強化し、過去メールの文体やDrive・Gmailの情報を参照した下書きを作れるようにしました。目立ちませんが、毎日のメール仕事に効く更新です。ただし文体パーソナライズは英語下書き限定という条件が付き、日本語での品質は現時点で未確認です。 Drive・GmailをAIが参照する「Topic contextualization」 新機能の1つ目は「Topic contextualization」です。「Help me write」でプロンプトを書くと、GmailとGoogle Driveの関連情報を自動で参照し、その内容を下書きに組み込みます。 たとえば「プロジェクトの進捗を担当者にメールして」と入力すると、関連するメールやDriveのファイルから日程・予算・決定事項を引いて下書きを作る流れです。Google公式ブログではこうした例が紹介されています。 下書きが生成されると「Sources」ボタンが表示され、Geminiがどのメールやドキュメントを参照したかを確認できます。内容の食い違いを後から追えるようにするための導線です。 同じくGeminiが表計算のセルを埋めるGoogle スプレッドシートのFill with Geminiと合わせると、Workspace内の「情報を集めて形にする」作業がAI側へ寄っていく流れが見えます。 過去の自分のメール文体を学ぶ「Tone and style personalization」 2つ目は文体のパーソナライズです。過去に自分が書いたメールのトーンやスタイルをAIが参照し、定型文ではなく本人の書き方に近い下書きの生成を目指しています。 ただし、Googleのヘルプページには「文体とスタイルに合わせるには下書きが英語である必要がある」と明記されています。日本語のメールで同水準のパーソナライズが働くかは、現時点で公式に確認できません。 Topic contextualization(Drive・Gmail情報の参照)については英語限定の記載がないため、日本語でも何らかの動作はあると見られます。ただし実際の品質は現時点で未確認です。 利用に必要なプランと管理者設定 AIがGmailとDriveの情報を参照する基盤は「Workspace Intelligence」です。GmailのGemini for WorkspaceとWorkspace Intelligenceの両方が管理者に有効化されていることが前提になります。 標準ではオンですが、設定変更の反映まで最大48時間かかる場合があります。会社のアカウントで機能が見えないときは、まだ届いていないだけのケースもあります。 Googleは「Workspace Intelligenceが使うデータは広告目的やAIモデルの訓練には使わない」と説明しています。それでも、社内のどの情報をAIに参照させるかは組織ごとの決め事です。参照範囲は事前に決めておきたいところです。 「メール生成」から「社内情報を引いた下書き」への変化 「Help me write」は2023年ごろに登場し、当初はシンプルな文章生成でした。今回の更新で参照できる情報の幅が広がり、「Driveで資料を探す→数字をコピーする→メールに落とし込む」という作業ステップを丸ごと省く方向に進んでいます。 気になるのは、下書きをそのまま送るリスクです。数字の参照もれや、相手の状況に合わない表現が混ざっても、AIはそれを教えてくれません。情報収集の手間が減っても、内容を確認して送信するステップは引き続き必要です。「Sources」で参照元を確認する仕組みは、そのためにあります。 なお、iPhoneやMacでのGeminiの入り口についてはGoogleのGemini Macアプリの解説も参考になります。 🕒 時系列で追う:GmailのAI下書き強化 日付 出来事 主な出典 2023年ごろ GmailにAI下書き「Help me write」が登場 Google Support 2026-05-05 「Help me write」強化のロールアウト開始(展開に15日以上かかる場合あり) Google Workspace Updates 2026-05-07 Topic contextualizationと文体パーソナライズをGoogleが発表 Google Workspace Blog ✅ 読者アクション 職場・学校アカウントで機能が見えないときは、IT担当者に「Gemini for Workspace」と「Workspace Intelligence」の有効化、および反映待ち(最大48時間)を確認しておいてください。 生成された下書きは、送信前に必ず「Sources」で参照元を確認しておいてください。 文体パーソナライズは英語下書きで動く前提を踏まえ、日本語の下書き品質は過信しないでください。 参考 Google Workspace Updates — Improvements To Help Me Write in Gmail(https://workspaceupdates.googleblog.com/2026/05/improvements-to-help-me-write-in-gmail.html) Google Workspace Blog — More personalized and proactive assistance in Gmail coming to business customers(https://workspace.google.com/blog/product-announcements/more-personalized-and-proactive-assistance-in-gmail-coming-to-business-customers) Google Support — Write emails with Gemini in Gmail(https://support.google.com/mail/answer/13384326) Google Workspace Admin Help — Control Workspace Intelligence(https://knowledge.workspace.google.com/admin/gemini/control-workspace-intelligence)

May 8, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Adobe AcrobatのAIエージェントとPDF Spacesの概念図

Adobe AcrobatにPDF Spacesが登場。PDFを送るだけから、相手がその場で質問できる場所へ

Adobeは2026年5月6日、AcrobatにPDF Spacesとproductivity agentを発表しました。PDFを添付で送るかわりに、AIが概要を説明し、相手がその場で質問でき、送り手は誰がどこを読んだか把握できる共有スペースとして渡せるコンセプトです。今すぐ使えるのはPDF Spacesで、productivity agentの全体構想は今後数か月の順次展開です。 今日から使えるPDF Spacesの機能 PDF Spacesの主な機能は、AI質問応答・音声概要・複数文書をまとめた共有スペースの作成で、Adobeはいずれも発表当日から利用を開始できると説明しています。 AI質問応答は、スペースを開いた相手がAI Assistantに資料の内容を直接質問できる仕組みで、回答には引用元のページ番号と記述が表示されます。「この条件はどこに書いてありますか」のような確認に答えられるため、送り手が質問を一つひとつ処理せずに済みます。 音声概要はポッドキャスト風の音声で資料全体の要旨を伝える機能です。30ページの報告書の全体像を耳で確認してから読み始める、といった使い方が想定されています。スペースには複数のPDF、文書、リンク、メモをまとめて入れられ、Adobeはプレゼン資料の自動生成も可能な機能として説明しています。 同じように業務ツールの内側にAIが入る動きは、Figmaのデザインエージェントにも見られます。 受け取る相手ごとにAIの説明スタイルを変えられる PDF Spacesを共有するとき、AI Assistantの対象読者とトーンを設定できます。Adobeは中学生向けに専門用語を解く例と、エンジニア向けに応用例を中心に話す例を挙げています。 同じPDFを営業部向けと技術部向けで別々のスペースとして渡す使い方もできます。ブランドのロゴや配色を加えてスペースの見た目を整えることも可能で、外部共有でも資料の体裁が保てます。 気になるのはスペースを複数管理するコストです。相手ごとに設定を変えると、スペースの数が増えて管理が煩雑になる場面が出ます。どのパターンを誰に送るか事前に設計しておかないと、かえって手間が増えかねません。 閲覧状況を見て、フォローの順番を決められる PDF Spacesには、共有後に相手の関与状況を確認できる機能も含まれます。誰がスペースを開いたか、どのセクションに時間をかけたかがわかるので、商談のフォローアップで「相手がまだ読んでいない箇所」を把握できます。 社内で使う場合は、閲覧状況が記録される前提をチーム内で共有するのが合っています。見える設計は便利ですが、使い方を誤ると「監視されている」と受け取られます。外部の顧客に送る場合も、閲覧状況が共有者に見えることをあらかじめ伝えるほうが自然です。 productivity agent:今後数か月で広がる構想 Adobeは「productivity agent」も同日発表しましたが、公式ブログには「in the coming months」と明記されており、全機能が今すぐ使える状態ではありません。 構想の中心は、複数のエージェントが連携して作業を進める仕組みです。資料の要約からPDF Spaceへの共有、そこからプレゼン資料やSNS投稿の生成まで、一連の流れをAIが引き受ける設計が説明されています。Adobeのcreative agent(デザイン系の別エージェント)との連携も視野に入っているとされます。 現時点で動いているのはPDF Spacesの共有体験です。productivity agentが担うワークフロー自動化は、今後数か月で順次追加される予定と理解しておくのが正確です。 提案書・研修資料・社内規程を渡す仕事への影響 PDFを資料として渡す仕事では、資料共有の役割がかなり変わります。 営業が顧客に提案書を送るとき、相手がその場でAIに質問できる状態で渡せます。「添付で送ったらあとは相手任せ」でなく、資料と一緒に「この資料に答えるAI」も渡せる段階です。人事・総務が入社書類や社内規程を配布するときも同様で、「読んでわからなければ聞いてください」の代わりにAIが初期対応できます。 読む側は、音声概要やAI要約で全体像をつかんでから読み始められます。ただし契約内容、金額、法的文書では原文の確認が残ります。AIの回答には要約の抜けや解釈のずれが起きるため、重要な文書では「AIの回答は参考情報で、判断時は原文を確認する」と共有時に添える運用が合います。 🕒 時系列で追う:PDF Spacesとproductivity agent 日付 出来事 主な出典 2026-05-06 AdobeがPDF Spacesを発表、当日から利用開始 Adobe Blog 2026-05-06 productivity agentを同時発表(全体構想は今後数か月で順次展開) Adobe Blog 今後数か月 複数エージェント連携によるワークフロー自動化を順次追加予定 Adobe Blog ✅ 読者アクション 相手ごとにスペースを増やす前に、「誰に何を送るか」を設計してから使う。 閲覧状況が共有者に見えることを、事前に相手やチームに伝える。 契約・金額・法的文書はAI要約で全体をつかみ、最終判断は原文に戻す。 参考 Adobe Blog — Adobe’s new productivity agent: Redefining how we understand, create and share(https://blog.adobe.com/en/publish/2026/05/06/adobes-new-productivity-agent-redefining-how-we-understand-create-share) Adobe Blog — Stop sending files and start sharing experiences with PDF Spaces in Acrobat(https://blog.adobe.com/en/publish/2026/05/06/stop-sending-files-start-sharing-experiences-with-pdf-sapces-acrobat) Adobe — Acrobat Express(https://www.adobe.com/acrobat/acrobat-express.html) Adobe — Do That with Acrobat(https://www.adobe.com/acrobat/campaign/do-that-with-acrobat.html)

May 7, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
生成AIと著作権・人間の創作の線引きを示す図解

生成AIと著作権、人間の創作はどこで守られるか。アカデミー賞ルールとCODA声明を継続ウォッチ

仕事でAIに文章を手伝わせる、画像案を出させる、資料の骨子を整えさせる。それが当たり前になった2026年、「AIを使ったか」だけでは足りず「人間が創作の中心にいたか」「その出力は誰かの著作物を再現していないか」が問われ始めました。このページは、生成AIと著作権・人間の創作をめぐる線引きを、続報が出るたびに更新して追う継続ウォッチのハブです。 アカデミー賞:「人間が創作の中心にいたか」を賞の基準に明文化 2026年5月1日、米映画芸術科学アカデミーが第99回アカデミー賞の新ルールを承認しました。俳優賞は「人間が同意して実際に演じた役」、**脚本賞は「人間が書いた脚本」**に対象を限定します。ポイントは、AIの使用そのものを禁止したのではないことです。公式ルール文書は「生成AIやその他のデジタルツールを使うこと自体は、ノミネートの可能性に有利にも不利にも働かない」と明記し、基準は「人間が創作の中心にいたか」に置かれています。疑義がある場合、アカデミーはAI利用の内容と人間の著作性について追加情報を求める権利を持ちます。 背景には2023年のハリウッド俳優・脚本家ストライキ(AI脚本生成、俳優の肖像・声の無断使用が争点)があります。AIで合成した俳優、故人俳優のAI再現、テキスト生成動画の精度向上で「これは本物の演技か」の判断が難しくなり、評価対象を「人間の創作」に明確に絞った整理です。「AIを使ったか」ではなく「人間がどこにいたか」を問うこの視点は、成果物に責任が伴う仕事全般に広がります。 CODA声明:出力段階のフィルターと、学習例外が崩れる場面 2026年5月27日、国内の権利者団体CODA(コンテンツ海外流通促進機構)が生成AI事業者への声明を公表しました。講談社・集英社・NHK・TBSテレビ・東映・東宝・スタジオジブリ・東映アニメーション等が名を連ね、①既存著作物に酷似した出力がないか継続調査、②酷似が確認された会員社コンテンツを無許諾で学習しない、③権利者の要請に誠実に応じる、の3点を求めています。 CODAが問題にするのは学習行為そのものではなく出力の結果です。日本の著作権法第30条の4は「著作物を享受(楽しむ)する目的ではなく、情報解析のために使う」学習を許諾不要としてきましたが、学習した著作物の内容が出力に直接再現されるなら「楽しむ目的ではない」とは言い切れない、という立場です。CODAは、生成AIに「この出力はどの作品に近いか」と問うと特定の作品名を答える場合があることも指摘し、事前許諾のない著作物には少なくとも出力段階でフィルターを設けるのが事業者の責任だと主張しました。米国系サービスの一部が米国著作物には出力抑制を講じている一方、日本の著作物への対応が遅れているという不均衡も挙げています。文化庁は2024年3月に「AIと著作権に関する考え方について」をまとめていますが、判例の蓄積がない現状での整理であることも明記されています。 AIを仕事で使う人の確認責任が問われ始めた プレゼン資料や会社のSNS投稿にAI生成画像を使うなら、この動きは直接関係します。プロンプトに著名キャラクター名を書かなくても、出力が既存著作物に似すぎていれば権利侵害に関わりうるからです。「似すぎ」の判断基準はまだ数値化されておらず、白黒の材料が出るまでは自分で確認する必要が残ります。文章・デザイン・広告コピーでも「誰の同意で、誰の判断で、どこに人間の表現が残っているか」が問われます。 🕒 時系列で追う:生成AIと著作権 日付 出来事 主な出典 2024-03 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」を公表(判例蓄積前の整理と明記) 文化庁 2026-05-01 アカデミー賞、俳優賞・脚本賞を「人間の創作」に限定する第99回ルールを承認 Academy / AP 2026-05-27 CODA、生成AI事業者に調査・学習除外・出力フィルターを求める声明を公表 CODA / ITmedia 2026-08〜 第99回アカデミー賞の審査開始。新ルールが初めて実際に運用される Academy ✅ 読者アクション 企業でAI画像を使うなら、ツール名・プロンプト・出力日時を記録しておく。権利者から問い合わせが来たとき、経緯を説明できる状態があるかで話が変わる。 成果物を出す前に「この出力は既存の特定作品に似すぎていないか」を確認する。生成AIに「どの作品に近いか」を尋ねて確認するのも一手。 自分の仕事の「どこに人間の判断と責任があるか」を整理しておく。AIを使ったか否かだけでは、もはや説明として不十分になりつつある。 出典 Academy Press Office「AWARDS RULES AND CAMPAIGN PROMOTIONAL REGULATIONS APPROVED FOR 99TH OSCARS」https://press.oscars.org/news/awards-rules-and-campaign-promotional-regulations-approved-99th-oscarsr AP News「Oscars organization expands international film eligibility, addresses AI in new rules」https://apnews.com/article/oscars-new-rules-artificial-intelligence-international-film-95a66f19bd0a95d371ac82f21df1a0f4 TechCrunch「AI-generated actors and scripts are now ineligible for Oscars」https://techcrunch.com/2026/05/02/ai-generated-actors-and-scripts-are-now-ineligible-for-oscars/ CODA「生成AIサービスによる著作権侵害の現状と権利保護に関する声明」https://coda-cj.jp/news/2770/ ITmedia AI+「『AIによる権利侵害』に出版・アニメ制作会社など集う国内団体が声明」https://www.itmedia.co.jp/aiplus/article/2605/27/2000000026/ 文化庁「AIと著作権について」https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/aiandcopyright.html

May 3, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
OpenAI Advanced Account Security - ChatGPTのセキュリティ強化設定

ChatGPTのログインをパスワードなしにできる。OpenAIの新セキュリティ設定で何が変わるか

OpenAIは2026年4月30日、ChatGPTのログインをパスワード不要の方式に完全切り替えできる新設定「Advanced Account Security」を公開しました。ただし、有効化には「2つ以上の安全なサインイン方法」と「復旧キーの保存」が条件で、Enterpriseアカウントは対象外です。オンにする前に前提を押さえておく価値があります。 OpenAIが公開した新設定。Webブラウザ版のSecurity設定ページで、2026年4月30日から有効化できます。 パスキーとは何か。パスワードがいらない理由 Advanced Account Securityの話に入る前に、パスキーについて簡単に確認しておきます。 パスキーは、スマートフォンの顔認証や指紋認証でアカウントにサインインする仕組みです。パスワードを入力する代わりに、あなたの端末の生体認証がログインの鍵になります。 フィッシング詐欺が通じません。偽サイトに誘導してパスワードを入力させる古典的な手口は、そもそも入力するパスワードがないので成立しないからです。 物理セキュリティキー(YubiKeyなどの小型デバイス)も同じ考え方で、USBやNFCで接続する鍵が認証を担います。 有効化すると何が変わるか Advanced Account Securityをオンにすると、サインインはパスキーまたは物理セキュリティキーだけに限定されます。 パスワードによるログインは無効になります。メールやSMSで送られてくるコードでのサインインも、同様に使えなくなります。パスワードが流出しても、フィッシングに遭っても、物理的な認証手段がない限りアカウントにはアクセスできない状態になります。 もうひとつ、見落とされがちな変化があります。この設定を有効にしている間、そのアカウントの会話はOpenAIのモデル学習に使われません。セキュリティ強化と、データ利用停止が同時に適用される仕様です。 対象はChatGPTのアカウントで、同じログインを使うCodex(OpenAIのコード生成・実行サービス)アカウントにも保護が適用されます。Codexをどう使う場面が広がっているのかは、ChatGPTのCodexをモバイルから動かす記事も参考になります。 有効化の流れ。「少なくとも2つの安全なサインイン方法」の登録と、復旧キーの保存が条件になります。 OpenAIがYubicoと組んだタイミング 今回の発表と同時に、OpenAIはセキュリティキー専業メーカーのYubicoとの提携も発表しました。 OpenAI向けのカスタムYubiKey(YubiKey C NFCとYubiKey C Nanoの2本セット)が優待価格68ドルで購入できる導線が用意されます。ただし、この購入案内が表示されるのは米国・英国・EUのユーザー向けで、日本ユーザーへの展開は現時点で明示されていません。 日本からでも、FIDO2規格(パスキーや物理キーが使う認証の国際標準)に対応した別のセキュリティキーや、スマートフォンのパスキーで同等の設定は行えます。 ちょっと気になるのは、このタイミングです。単なるセキュリティ強化にとどまらず、CodexやAIエージェント系のサービスが広がる中で、強い権限を持つアカウントを守る準備にも見えます。OpenAIが2026年6月1日から、サイバー防御組織「Trusted Access for Cyber」の個人メンバーに対してAdvanced Account Securityを必須化する予定を発表していることも、その流れと一致します。 ChatGPTがコードを書き、ファイルを操作し、外部サービスに接続して作業を代行するツールになりつつある今、ログインまわりの強化は遅いくらいだったかもしれません。 有効化前に確認すること 設定を入れる前に、ふたつの点を確認しておく価値があります。 復旧キーをなくすとアカウントに戻れない Advanced Account Securityを有効にするには、少なくとも2つの安全なサインイン方法を登録し、復旧キーを保存する必要があります。 すべてのサインイン方法と復旧キーを失うと、アカウントに戻れなくなる可能性があります。復旧キーはパスワードマネージャーやオフラインの安全な場所に保存しておくのが現実的です。 Enterpriseアカウントは対象外 ChatGPT Enterprise、企業管理ドメインに紐づくアカウントでは現在利用できません。会社支給のアカウントや企業の管理下にあるアカウントは対象外となります。 どんな人が検討すべきか 全員が今すぐ有効化すべきかというと、そうは言い切れません。 仕事のドキュメント、顧客対応文案、コード、健康・家族に関わる内容をChatGPTで扱っているなら、検討に値するセキュリティ水準です。一方、献立の相談や簡単な調べ物が中心であれば、急ぐ必要はありません。 設定はWeb版のSecurity設定ページから行えます。2026年4月30日から有効化できる状態になっています。 🕒 時系列で追う:Advanced Account Securityの導入 日付 出来事 主な出典 2026-04-30 Advanced Account Securityを公開。Yubicoとの提携も同時発表 OpenAI/TechCrunch 2026-06-01 「Trusted Access for Cyber」の個人メンバーに必須化を予定 OpenAI ✅ 読者アクション 有効化には「2つ以上の安全なサインイン方法」の登録と「復旧キーの保存」が要ります。復旧キーはパスワードマネージャーやオフラインの安全な場所に置くのが現実的です。 設定はChatGPTのWeb版「Security」設定ページから行えます。日本からでも、FIDO2対応のセキュリティキーやスマートフォンのパスキーで同等の設定が可能です。 会社支給や企業管理下のEnterpriseアカウントは対象外です。この設定は個人アカウントの話になります。 判断としては、ChatGPTに仕事の資料や顧客対応の文面、コード、家族や健康の話を入れている人はオンにする側です。フィッシングがそもそも成立しなくなること。そして有効化している間は、その会話がモデル学習に使われないこと。この2つが同時に付いてくるなら、鍵を用意する手間には見合います。 ...

May 1, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部