NECの3Dデータ軽量化AIのイメージ

NECの3Dデータ軽量化AI、インフラ点検の現場確認はどう変わるか

道路の点検や橋の補修計画を、現地に行かずに3Dデータで確認できたら。そんな話が、日本のインフラ現場では数年前から出ていました。技術的には可能でも、データが重すぎて一般的なパソコンやタブレットでは開けない。それがずっと壁になっていたのです。 NECが2026年5月11日に発表した技術は、その壁に正面からぶつかるものです。 独自のAIと「ガウシアン・スプラッティング」という3D表示技術を組み合わせ、大容量の3D点群データを90%以上削減する変換技術を開発したと発表しました。まだ商用提供は始まっていません。2027年度中の実用化を目指す段階ですが、インフラ点検の現場にとって何が変わりうるかは、今の時点で考えておく意味があります。 🏗️ 4.4GBが0.3GBになる意味 NECが発表した数字は具体的です。 4.4GBの3D点群データを0.3GBに変換できると説明しています。元の容量比で約93%の削減です。数字だけ見ても実感がわかないかもしれませんが、4.4GBというのはフルHD動画で40分以上に相当するデータ量です。それが動画1〜2分分程度のファイルサイズまで圧縮されるイメージです。 3D点群データとは、レーザー測定などで建物や道路・橋などの構造物を多数の点として記録した立体データのことです。現実空間を精密に再現できますが、広い範囲を高精度で記録すると容量は際限なく膨らみます。従来は高性能な専用機器や専用サーバーがないと扱えず、それがデジタルツイン(現実の設備を3Dデータで再現し、パソコン上で管理・確認できる仕組み)の現場導入を難しくしていました。 0.3GBまで小さくなれば、タブレットや一般的なPCでリアルタイムに表示できるとNECは説明しています。軽くなるだけでなく、ボルトなど細かな構造の凹凸も表現できる精細さを維持しているのが技術の核心だといいます。点検現場でボルトやひび割れのような細部まで確認できるかどうかが、この技術の評価の基準になります。 🔬 AIが「現場写真の撮り直し」を省く仕組み この変換技術で見ておきたいのが、入力データの部分です。ここに、現場へ持ち込むときのコストに直結する判断が隠れているからです。 通常、ガウシアン・スプラッティングという3D表示技術を動かすには、現場で多方向から大量の写真を撮影する必要があります。3D空間を「小さなぼんやりした点の集まり」として表現し、それらを重ね合わせることで自然な立体映像を作る技術ですが、そのためのデータを現場で新たに収集しなければならない。この撮影工程が従来の手間でした。 NECが開発したのは、この撮影工程をAIで代替する仕組みです。既存の3D点群データから、ガウシアン・スプラッティングに必要な視点のシミュレーション画像をAIが自動生成します。つまり、すでに点群データを持っているインフラ事業者であれば、現場に行って撮り直す作業なしに、手元のデータをそのまま変換できるというわけです。 点群データを持っているインフラ事業者なら既存の資産をそのまま入力として使えるという設計は、実際の導入判断に響く部分です。自治体や道路管理事業者が過去にレーザー測定で蓄積してきたデータが、そのまま活用できる入り口になる可能性があります。 🏛️ 自治体と現場担当者にとっての話 NECが想定する対象顧客は、自治体、エネルギー業界、高速道路事業者などのインフラ事業者です。 日本では橋や道路、設備の老朽化が進んでおり、点検の必要件数は増え続けています。一方で、現場に足を運べる人員には限りがあります。デジタルツインはこの状況への一つの答えとして注目されてきましたが、重いデータを使いこなすには専門的な環境が必要で、小規模な自治体では機材費やサーバー費が導入の壁になっていました。 一般的なタブレットで3Dデータをリアルタイムに表示できるようになれば、現場と離れた場所にいる担当者がデータを見ながら遠隔で指示を出す場面が増えてきます。自治体の担当者と工事事業者が同じ3D画面を共有しながら補修の優先順位を確認したり、住民説明会でプロジェクターに投映したりする使い方も出てきます。 NECは「点検・計測業務のリモート化、問題の早期発見、遠隔判断、関係者間の合意形成を支援できる」と説明しています。移動コストの削減だけでなく、同じ3D画面を見ながら判断できることが大きい。現場、自治体、工事会社の認識合わせに使えるなら、点検後の会議や説明の時間も変わります。 📅 2027年度中の実用化、今は動向を追う段階 この技術は現時点で購入・導入できるサービスではありません。NECは2027年度中の実用化を目指すとしており、今は技術発表の段階です。2027年度というのは、2027年4月から2028年3月までの期間です。今から1年半〜2年後を目安に商用化を進めていくということになります。 実用化に向けては、まだわからない点もあります。変換後のデータ品質が実際の点検業務の基準を満たすかどうかは、フィールドでの検証が積み重なっていく部分です。自治体調達への対応や、既存の点検業務システムとの連携の作り方も、これから詰めていく話です。 インフラ点検に関わる仕事をされている方にとっては、現場データを軽く扱う技術がどこまで進むかを追う段階です。AI活用というと対話型のサービスが目立ちますが、現場データを軽く整える技術開発も着実に進んでいます。 参考 NEC「NEC、独自AIを用いて、大容量3D点群データを軽量で高精細な3Dデータに変換する技術を世界で初めて開発」(https://jpn.nec.com/press/202605/20260511_01.html) MONOist「NECが独自AIを活用した「軽量」の変換技術を開発 3D点群データを90%軽量化」(https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2605/12/news045.html)

May 12, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Catarisの化学素材用途探索AIエージェントのサービスイメージ

Catarisが素材の使い道をAIで探す、化学メーカーの提案営業と開発はどう変わるか

化学素材の営業担当者が新しい用途を探すとき、論文を追い、特許を確認し、競合品の動向をひとつひとつ確かめる。それだけで数日が消えることも珍しくありません。その積み重ねを、AIエージェントに置き換えようとしているスタートアップがあります。 Cataris(カタリス)は化学・素材産業に特化したAIエージェントを開発するスタートアップです。2026年5月11日、日本経済新聞が同社について報じました。素材メーカーが保有する素材の情報を入力すると、新しい用途候補をAIが自動で生成するサービスを始めるという内容です。2026年度内にメーカーを中心に50社への展開を目指すとしています。 🔬 Catarisが構築しているデータ基盤 Catarisの公式サイトには「AIエージェント Cataris|化学素材の『用途探索&素材改良』を自動化」とあります。名前の通り、素材の使い道を探すことと、素材そのものの改良方向を提案することの2つの条件がサービスの中心です。 同社が2025年10月に公表した資料によると、この仕組みの核は「マテリアル・プロファイリングAI基盤」と呼ばれる独自データベースです。素材データ、化学関連の論文、特許、公共データベースを横断的に解析し、物性予測ツールや、知識の関係性を地図のように整理するオントロジー技術と組み合わせて動作します。顧客企業が自社の素材情報を入力すると、AIエージェントが用途候補と改良の方向性を自動生成する流れです。人が探す範囲を広げるための基盤、と見るのが近いです。 日経の報道は多くが会員限定で、サービス料金や詳細な導入条件など、公開範囲内で確認できる情報には限りがあります。 📊 なぜ汎用AIでは足りないのか 汎用の生成AIチャットに「この素材の新しい用途を教えて」と聞いても、素材固有の物性、規制環境、競合状況を踏まえた具体的な答えはほぼ出てきません。化学素材の用途探索が難しい理由は、参照すべき情報の範囲が広く、それらが互いに絡み合っているからです。 素材の物性データ、製造プロセスの特性、各国の化学規制、市場ニーズ、既存の特許、学術論文の最新知見。これらを横断してつなぎ、「この素材はA分野のB用途に適しそうだ」という仮説を立てるのは、熟練した専門家でも時間のかかる作業です。 Catarisの2025年11月の発表では、素材メーカーの用途探索や改良提案は長年「人の経験や勘」に依存し、スピードと再現性の両立が難しかったと説明されています。経験豊富な研究者や営業担当者が社内にいれば前進できます。ただ、その知識は特定の担当者に集中し、後継者への引き継ぎは体系化されないまま残ることがあります。 この構図は、AI活用が進む製造業全体に共通します。NECとAnthropicの国内企業向けAI導入支援でも触れたように、汎用モデルをそのまま入れるだけでは、業界ごとの判断材料まで拾いきれないケースがあります。Catarisがやっていることは、その隙間を業務特化エージェントで埋める試みです。 📈 50社展開の現在地 2025年10月の時点で、Catarisは大手・準大手メーカーを中心に複数の共同実証を進めていました。検証実施素材数は約10件に達していたと同社は発表しています。同年11月には国内の化学素材展示会でサービスを初公開し、2026年以降のパイロット運用に向けた共創パートナーの募集も行いました。 同社の発表では「従来の開発・提案期間の約50%で新規用途を発見したケースがある」とされています。ただし、これは同社発表内の事例であり、独立した第三者機関による検証の数値ではありません。数値の出所は同社の自社発表に限られます。 焦点になるのは、導入後の業務定着率と「AIが出した候補をどう評価するか」のプロセス設計です。AIが用途候補を生成しても、それを実際の提案や研究開発に繋げるには、専門家によるスクリーニングが必要になります。現時点では、そのワークフローの詳細が公開されていないため、どこまで業務に組み込めるかは各社の試行次第といったところです。 🏭 営業と研究開発の現場への影響 このサービスが現場に持ち込むのは、「候補の網羅」と「検討の初速」という二点です。 素材メーカーの事業開発担当や提案営業が「まずどんな用途が考えられるか」を洗い出す作業。従来なら専門家が数日かけて行っていたこの整理を、AIエージェントが短時間で一覧化する形です。 ただし、AIが出した用途候補はそのまま採用できません。安全性、法規制、量産性、顧客ニーズ、価格の検証は引き続き人間の専門家が担います。Catarisのサービスはあくまで候補を広げる道具であり、最終判断を代替するものではありません。 同じ構図は化学素材に留まりません。医薬品の適応探索、食品素材の新用途、建材の転用可能性など、社内に眠っている技術や素材を外部データとつないで新しい売り先を探す需要は、製造業全体に共通しています。化学素材で導入が進むかどうかは、他分野の業務特化AIを見るときの材料にもなります。 現時点で料金や契約形態の詳細は公開範囲から確認できません。関心がある企業は、Cataris公式サイトと2025年11月発表の共創パートナー募集情報を確認し、自社素材のデータ形式、検証したい用途領域、社内の評価担当者を先に整理しておくと、問い合わせ後の検討材料がそろいます。 📚 参考 日本経済新聞 - 新興カタリス、素材の用途を探索するAI開発 年度内に50社展開(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC3082A0Q6A430C2000000/) Cataris公式サイト(https://cataris.ai/) PR TIMES - カタリス株式会社 シード資金調達に関するお知らせ(2025-10-28)(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000170747.html) PR TIMES - カタリス株式会社 化学素材展示会での初公開に関するお知らせ(2025-11-05)(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000170747.html)

May 11, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
ChatGPT広告テストの日本展開を示す図解

ChatGPT広告が日本に拡大 FreeとGoプランで何が変わるか

ChatGPTの画面に、広告が出てきます。対象は無料のFreeプランとGoプランの利用者です。わたしはChatGPT Proを使っているので今回の広告対象外ですが、毎日使うツールの仕様変化は気になりますよね。 📅 日本展開はいつから? 対象プランを確認する OpenAIは2026年5月7日に公式ページを更新し、ChatGPT内広告テストを今後数週間で日本へ広げると明記しました。同じ更新で英国、メキシコ、ブラジル、韓国も追加対象となっています。 「発表した」と「始まった」は別です。2026年5月9日時点で、日本での広告表示開始を公式が確認した情報は出ていません。ITmediaの報道でも「数週間以内」という表現が使われています。 具体的な開始日は、まだ公表されていません。 広告の対象となるのは、ログイン済み成人ユーザーのうちFreeプランとGoプランのみです。 プラン 広告の対象 Free 対象 Go 対象 Plus 対象外 Pro 対象外 Business / Enterprise / Education 対象外 有料プランを使っている場合、今回の広告テストは関係ありません。未成年のアカウント、健康・メンタルヘルス・政治などセンシティブな会話の近くにも広告は出さないとOpenAIは説明しています。 💬 回答と広告の境界線をどう見るか OpenAIの説明では、広告はChatGPTの回答内容に影響せず、スポンサー表示として回答と明確に分離されます。 ただし、どの広告を出すかを選ぶ際に、会話のトピック・過去のチャット・過去の広告操作が使われる設計です。回答と広告が画面上で分かれていても、会話の文脈が広告の選択に作用するわけです。 正直、少し引っかかります。買い物を比較しながら広告も見せられる状況では、ChatGPTの回答が中立かどうか疑う人が出てくるからです。OpenAIが「回答への影響なし」を繰り返し強調しているのは、その懸念を先回りで打ち消すためです。 広告主に渡るデータについて、OpenAIはチャット本文・チャット履歴・メモリ・個人情報を提供しないと明示しています。広告主が受け取るのは、表示回数やクリック数などの集計データのみです。 仕事でChatGPTを使う場合も、業務内容が広告主に渡るわけではありません。ただし会話内容がOpenAIの広告選択に使われる設計は変わらないため、社内情報や顧客情報を会話に含めない基本方針は引き続き有効です。 ⚙️ 広告を消す方法と設定の確認先 OpenAIは設定画面から以下の管理ができると説明しています。 なぜその広告が表示されたかを確認する 広告データを削除する 広告パーソナライズをオフにする 広告そのものを非表示にする選択肢もありますが、その場合は1日の無料メッセージ数が減ります。広告なしで使い続けたい場合、PlusまたはProへのアップグレードで対応できます(月額費用が発生します)。 これらの設定は日本での広告テスト開始後に有効化される予定です。今の時点でChatGPTの設定画面を開いても、まだ表示されていない可能性があります。日本での展開が始まったら、アカウント設定のプライバシー関連セクションを確認してください。 🏢 OpenAIが広告を始める理由 OpenAIが広告に踏み出したのは、無料版の維持コストを補う収益源が必要だからです。2026年2月の最初の発表でも、「ChatGPTの無料アクセスを広げるための財源」として説明していました。 月額費用なしで使えるサービスを維持するには、相応の計算コストがかかります。その一部を広告収入で補う構造です。 OpenAIの広告向けページには「人が調べ、比較し、次の行動を決めようとしている会話に企業が接点を持つ」と書かれています。検索エンジンが広告収入で成り立ってきたのと同じ仕組みを、AI会話に持ち込もうとしているわけです。ChatGPTを検索代わりに使う人が増えた分だけ、その比較検討の瞬間が広告枠として価値を持ちます。 🔗 参考 OpenAI「Testing ads in ChatGPT」(https://openai.com/index/testing-ads-in-chatgpt/) OpenAI「Our approach to advertising and expanding access to ChatGPT」(https://openai.com/index/our-approach-to-advertising-and-expanding-access/) OpenAI「Advertise with ChatGPT」(https://openai.com/advertisers/) ITmedia AI+「ChatGPTの『広告表示テスト』、日本でも開始へ 数週間以内」(https://www.itmedia.co.jp/aiplus/articles/2605/08/news066.html)

May 9, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Adobe AcrobatのAIエージェントとPDF Spacesの概念図

Adobe AcrobatにPDF Spacesが登場。PDFを送るだけから、相手がその場で質問できる場所へ

資料を送って、相手から質問が来るまで待つ。PDFにはずっとそういう時間が付きまとっていました。 Adobeが2026年5月6日に発表したPDF Spacesは、その構造を変えようとしています。PDFを添付ファイルとして送るかわりに、AIが概要を説明し、相手がその場で質問でき、送った人は誰がどこを読んだか把握できる共有スペースとして渡せるコンセプトです。 PDF Spacesは発表当日の2026年5月6日から利用を開始できるとAdobeは説明しています。同時に発表された「productivity agent」の全体構想は今後数か月で順次展開予定です。今すぐ使える機能と今後の予定は、分けて見るのが正確です。 📄 今日から使えるPDF Spacesの機能——AI質問応答、音声概要、スペース共有 PDF Spacesの主な機能は三つです。AI質問応答、音声概要、そして複数文書をまとめた共有スペースの作成で、Adobeはいずれも発表当日から利用を開始できると説明しています。 AI質問応答は、PDF Spacesを開いた相手がAI Assistantに資料の内容を直接質問できる仕組みで、回答には引用元のページ番号と記述が表示されます。「この条件はどこに書いてありますか」のような確認に答えられる設計なので、送った人が質問を一つひとつ処理しなくても済みます。 音声概要はポッドキャスト風の音声で資料全体の要旨を伝える機能です。30ページある報告書の全体像を耳から確認してから読み始める、といった使い方が想定されています。スペースには複数のPDF、文書、リンク、メモをまとめて入れることができ、Adobeはプレゼン資料の自動生成も可能な機能として説明しています。 PDFを読ませるだけでなく、受け取った人が次に聞きたいことまで同じ場所に置ける点が、この機能の強みです。資料共有が、一方通行の送付から対話の入口に変わります。 🎯 受け取る相手ごとにAIの説明スタイルを変えられる PDF Spacesを共有するとき、AI Assistantの対象読者とトーンを設定できます。Adobeは中学生向けに専門用語を解く例と、エンジニア向けに応用例を中心に話す例を挙げています。 同じPDFを営業部向けと技術部向けで別々のスペースとして渡す使い方もできます。ブランドのロゴや配色を加えてスペースの見た目を整えることも可能で、外部への共有でも資料としての体裁が保てます。 ちょっと気になるのは、スペースを複数管理するコストです。相手ごとに設定を変えてスペースを作るとなると、スペースの数が増えて管理が煩雑になる場面が出てきます。どのパターンを誰に送るか事前に設計しておかないと、かえって手間が増えることになりそうです。 📊 閲覧状況を見て、フォローの順番を決められる PDF Spacesには、共有後に相手の関与状況を確認できる機能も含まれています。誰がスペースを開いたか、どのセクションに時間をかけたかがわかるので、商談のフォローアップで「相手がまだ読んでいない箇所」を把握して連絡するタイミングに活かせます。 社内で使う場合は、閲覧状況が記録される前提をチーム内で共有するのが合っています。誰がどこを読んだかが見える設計は便利ですが、使い方を誤ると「監視されている」と受け取られます。外部の顧客に送る場合も、閲覧状況が共有者に見えることをあらかじめ伝えるほうが自然です。 🤖 productivity agent——今後数か月で広がる構想の部分 Adobeは「productivity agent」も同日発表しましたが、公式ブログには「in the coming months」と明記されており、全機能が今すぐ使える状態ではありません。 構想の中心は、複数のエージェントが連携して作業を進める仕組みです。資料の要約からPDF Spaceへの共有、そこからプレゼン資料やSNS投稿の生成まで、一連の流れをAIが引き受ける設計が説明されています。Adobeのcreative agent(デザイン系の別エージェント)との連携も視野に入っているとされています。 現時点で動いているのはPDF Spacesの共有体験です。productivity agentが担う「複数エージェント連携によるワークフロー自動化」は、今後数か月で順次追加される予定と理解しておくのが正確です。 💼 提案書・研修資料・社内規程を渡す仕事への影響 PDFを資料として渡す仕事では、資料共有の役割がかなり変わります。 営業が顧客に提案書を送るとき、相手がその場でAIに質問できる状態で渡せるようになります。「添付で送ったらあとは相手任せ」でなく、資料と一緒に「この資料に答えるAI」も渡せる段階に変わります。人事・総務が入社書類や社内規程を配布するときも同様で、「読んでわからなければ聞いてください」の代わりにAIが初期対応できる体制をPDFと一緒に渡せます。 読む側は、音声概要やAI要約で全体像をつかんでから読み始められます。契約内容、金額、法的な文書では原文の確認が残ります。AI要約で全体をつかみ、最終判断は原文に戻す流れが現実的です。 AIの回答には、要約の抜けや解釈のずれが起きます。重要な文書を渡す場合は、「AIの回答は参考情報で、判断時は原文を確認する」と共有時に添える運用が合います。 📚 参考 Adobe Blog — Adobe’s new productivity agent: Redefining how we understand, create and share(https://blog.adobe.com/en/publish/2026/05/06/adobes-new-productivity-agent-redefining-how-we-understand-create-share) Adobe Blog — Stop sending files and start sharing experiences with PDF Spaces in Acrobat(https://blog.adobe.com/en/publish/2026/05/06/stop-sending-files-start-sharing-experiences-with-pdf-sapces-acrobat) Adobe — Acrobat Express(https://www.adobe.com/acrobat/acrobat-express.html) Adobe — Do That with Acrobat(https://www.adobe.com/acrobat/campaign/do-that-with-acrobat.html) The Verge — Adobe made an AI agent for PDFs(https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence)

May 7, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Google HomeのGemini 3.1更新を示す図解

Google HomeのGeminiが3.1に更新、複数の用事をまとめて頼めるように

「買い物リストに卵を追加して、ついでに明日の歯医者を1時間後ろにずらして」。そんな声かけを、Google Homeが受け取れるようになりました。 5月5日のGemini 3.1更新で、Google Homeの音声アシスタントは複数ステップの命令に対応しました。両手がふさがっていても声でスケジュールを動かせる、そういう操作が現実になりつつあります。 4月の速度改善、5月は「複数命令の理解」へ Googleは2026年5月5日、Google Nest Help公式ヘルプページのリリースノートを更新し、Gemini for Home音声アシスタントのGemini 3.1への更新完了を説明しました。 Gemini for Homeは、Google HomeのスピーカーやNestディスプレイで使える音声アシスタントです。今年4月から日本を含む国と日本語が早期アクセスに加わり、4月28日の更新ではライトやプラグ操作の応答を最大1.5秒短縮していました。 今回の5月5日更新はその流れの上にある、速度ではなく「何を理解できるか」の面での強化です。 買い物リストとカレンダーを一度の声かけで動かせる 従来のスマートスピーカーは、短い命令1つには強く、前後関係のある複合的な依頼には弱い面がありました。Gemini 3.1では、買い物リストに項目を追加しながら同時に別リストの項目をチェックする操作を、1回の声かけで処理できるようになったとGoogleは説明しています。 カレンダー操作の範囲も広がりました。終日予定の作成・変更、繰り返し予定の設定、今後の予定の確認、予定時刻の移動を自然な言い方で伝えられるようになったとのことです。 音声操作では、入力の場面そのものが変わります。Gemini Advanced(ブラウザやスマホで使えるGeminiのテキストチャット)では、複数の指示を一度に出して処理してもらう場面がすでに増えています。ただ、テキスト入力には画面と手元の操作が必要です。音声なら、料理中や片付け中でも予定とリストを同じ流れで頼めます。 日本でも対象だが「全員が今日から」ではない 日本はGemini for Homeの早期アクセス対象国に含まれており、日本語も対応言語として案内されています。 ただし、実際に使うには条件があります。早期アクセスへの申請または招待が必要で、対応しているGoogleスピーカーまたはNestディスプレイが必要です。Gemini LiveやカメラのAI解析など、一部機能はGoogle Home Premiumプランの対象です。 基本的な音声アシスタント機能は追加料金なしで使えますが、プランによって使える機能の幅は異なります。日本語対応とはいっても、今日すぐ全員が同じ体験になるわけではありません。対象デバイス、申請の手順、プランの違いを事前に把握してから切り替えを検討するのが現実的です。 Gemini for Homeへの切り替えは一方通行 Gemini for Homeへ切り替えると、そのデバイスではGoogle Assistantは使えなくなります。Googleは「切り替え後はGoogle Assistantへ戻せない」と公式に明示しています。 以前のGoogle Assistantで動いていた家電の連携やルーティンが、切り替え後も問題なく機能するかどうかは、切り替え前に把握しておく価値があります。 Spring 2026 updateには、PCブラウザからカメラ履歴検索やデバイス確認ができる「Ask Home on Web」のパブリックプレビュー予定も含まれています。音声での複数命令対応と、Webからの操作拡張が同時に進んでいます。早期アクセスが全体展開に移れば、Google Homeを日常の操作の入口として使う場面は増えていきます。 参考 The Verge:Google Home’s Gemini AI can handle more complicated requests (https://www.theverge.com/tech/924755/google-home-gemini-3-1-upgrade) Google Nest Help:What’s new in Google Home (https://support.google.com/googlenest/answer/15962877?hl=en) Google Nest Community:Google Home Update (Spring 2026): Home sweet home is now more helpful (https://www.googlenestcommunity.com/t5/Blog/Google-Home-Update-Spring-2026-Home-sweet-home-is-now-more-helpful/ba-p/802246) Google Nest Help:Gemini for Home early access (https://support.google.com/googlenest/answer/16618650?hl=en)

May 6, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
OpenAI Advanced Account Security - ChatGPTのセキュリティ強化設定

ChatGPTのログインをパスワードなしにできる。OpenAIの新セキュリティ設定で何が変わるか

ChatGPTに何を入れていますか。仕事の企画案、転職の相談、健康の悩み。気づいたら、かなり深い内容を預けていますよね。 メールやSNSと違って、ChatGPTのアカウントにはその人の思考の断片が積み重なっていきます。乗っ取られたとき何が漏れるかを想像すると、ちょっと怖いものがあります。 OpenAIは2026年4月30日、ChatGPTのログインをパスワード不要の方式に完全切り替えできる新設定「Advanced Account Security」を公開しました。 OpenAIが公開した新設定。Webブラウザ版のSecurity設定ページで、2026年4月30日から有効化できます。 パスキーとは何か。パスワードがいらない理由 Advanced Account Securityの話に入る前に、パスキーについて簡単に確認しておきます。 パスキーは、スマートフォンの顔認証や指紋認証でアカウントにサインインする仕組みです。パスワードを入力する代わりに、あなたの端末の生体認証がログインの鍵になります。 フィッシング詐欺が通じません。偽サイトに誘導してパスワードを入力させる古典的な手口は、そもそも入力するパスワードがないので成立しないからです。 物理セキュリティキー(YubiKeyなどの小型デバイス)も同じ考え方で、USBやNFCで接続する鍵が認証を担います。 有効化すると何が変わるか Advanced Account Securityをオンにすると、サインインはパスキーまたは物理セキュリティキーだけに限定されます。 パスワードによるログインは無効になります。メールやSMSで送られてくるコードでのサインインも、同様に使えなくなります。パスワードが流出しても、フィッシングに遭っても、物理的な認証手段がない限りアカウントにはアクセスできない状態になります。 もうひとつ、見落とされがちな変化があります。この設定を有効にしている間、そのアカウントの会話はOpenAIのモデル学習に使われません。セキュリティ強化と、データ利用停止が同時に適用される仕様です。 対象はChatGPTのアカウントで、同じログインを使うCodex(OpenAIのコード生成・実行サービス)アカウントにも保護が適用されます。 有効化の流れ。「少なくとも2つの安全なサインイン方法」の登録と、復旧キーの保存が条件になります。 OpenAIがYubicoと組んだタイミング 今回の発表と同時に、OpenAIはセキュリティキー専業メーカーのYubicoとの提携も発表しました。 OpenAI向けのカスタムYubiKey(YubiKey C NFCとYubiKey C Nanoの2本セット)が優待価格68ドルで購入できる導線が用意されます。ただし、この購入案内が表示されるのは米国・英国・EUのユーザー向けで、日本ユーザーへの展開は現時点で明示されていません。 日本からでも、FIDO2規格(パスキーや物理キーが使う認証の国際標準)に対応した別のセキュリティキーや、スマートフォンのパスキーで同等の設定は行えます。 ちょっと気になるのは、このタイミングです。単なるセキュリティ強化にとどまらず、CodexやAIエージェント系のサービスが広がる中で、強い権限を持つアカウントを守る準備にも見えます。OpenAIが2026年6月1日から、サイバー防御組織「Trusted Access for Cyber」の個人メンバーに対してAdvanced Account Securityを必須化する予定を発表していることも、その流れと一致します。 ChatGPTがコードを書き、ファイルを操作し、外部サービスに接続して作業を代行するツールになりつつある今、ログインまわりの強化は遅いくらいだったかもしれません。 有効化前に確認すること 設定を入れる前に、ふたつの点を確認しておく価値があります。 復旧キーをなくすとアカウントに戻れない Advanced Account Securityを有効にするには、少なくとも2つの安全なサインイン方法を登録し、復旧キーを保存する必要があります。 すべてのサインイン方法と復旧キーを失うと、アカウントに戻れなくなる可能性があります。復旧キーはパスワードマネージャーやオフラインの安全な場所に保存しておくのが現実的です。 Enterpriseアカウントは対象外 ChatGPT Enterprise、企業管理ドメインに紐づくアカウントでは現在利用できません。会社支給のアカウントや企業の管理下にあるアカウントは対象外となります。 どんな人が検討すべきか 全員が今すぐ有効化すべきかというと、そうは言い切れません。 仕事のドキュメント、顧客対応文案、コード、健康・家族に関わる内容をChatGPTで扱っているなら、検討に値するセキュリティ水準です。一方、献立の相談や軽い調べ物が中心であれば、急ぐ必要はありません。 設定はWeb版のSecurity設定ページから行えます。2026年4月30日から有効化できる状態になっています。 OpenAIがこの時期にセキュリティを強化している背景については、OpenAIとMicrosoftの非独占クラウド契約の件も合わせて読むと、事業の裾野を広げながら同時にアカウントの信頼性を高める動きが見えてきます。 参考 OpenAI - Introducing Advanced Account Security(https://openai.com/index/advanced-account-security/) OpenAI Help Center - Advanced Account Security for ChatGPT accounts(https://help.openai.com/en/articles/20001221) OpenAI Help Center - Passkeys to secure your OpenAI account(https://help.openai.com/en/articles/20001039-passkeys-to-secure-your-openai-account) TechCrunch - OpenAI announces new advanced security for ChatGPT accounts, including a partnership with Yubico(https://techcrunch.com/2026/04/30/openai-announces-new-advanced-security-for-chatgpt-accounts-including-a-partnership-with-yubico/) Axios - OpenAI now lets users use passkeys instead of passwords(https://www.axios.com/2026/04/30/openai-chatgpt-logins-passkeys) Business Wire - OpenAI and Yubico Partner to Bring Custom Phishing-Resistant YubiKeys to OpenAI Users(https://www.businesswire.com/news/home/20260430610986/en/OpenAI-and-Yubico-Partner-to-Bring-Custom-Phishing-Resistant-YubiKeys-to-OpenAI-Users)

May 1, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
AmazonのAI音声要約に質問機能「Join the chat」が追加

Amazonの商品ページでAIに質問できる。レビューを読む買い物はどう変わるか

ネットで何かを買う前に、レビューを何件読みますか。10件? 20件? チクチクしないかどうか、初心者でも扱えるかどうか、洗い方はどうか。気になることが出るたびに、ページをスクロールして探す。この手間、けっこうかかりますよね。 Amazonが2026年4月28日に米国向けにロールアウトした「Join the chat」は、その手間を変えようとする機能です。 Amazonが米国向けに公開した「Join the chat」。商品ページの音声要約を聞きながら、その場でAIに質問できる(画像: Amazon公式) 音声を聞きながら、その場で「チクチクしない?」と聞ける Amazonはすでに「Hear the highlights」という機能を米国向けに展開しています。商品ページを開くと、AIホストが商品の特徴やレビューの要点を短い音声でまとめてくれるものです。2025年5月に一部ユーザー向けとしてテストが始まり、現在は数百万の商品ページに広がっています。 Join the chatは、この音声要約の上に乗る機能です。要約を聞いている途中に、テキストまたは音声で質問を投げかけると、AIホストがリアルタイムで答えてくれます。答え終わると音声要約に戻る、という流れです。 Amazon公式が挙げた質問例は、こういったものです。 「このコーヒーメーカー、初心者でも使える?」 「このセーター、チクチクしない?」 「この食器、食洗機で洗える?」 商品説明欄を探したり、レビューを何十件とスクロールしたりしなくても、聞いてしまえばいい。そういう設計です。 回答は商品詳細、カスタマーレビュー、公開情報をもとに作られます。Amazon公式によると、質問前にすでに説明された内容を考慮するそうです。同じ説明を繰り返さず、新しい情報を返す設計になっています。 展開は2026年4月28日から、米国のiOSとAndroid向けに開始されました。ただし、すべての商品が対象ではありません。音声要約のないページではJoin the chatも利用できません。今日時点では、「米国アプリの一部商品で始まった買い物体験の実験」と見ておくのがちょうどいいです。 Amazonが積み上げてきたAIショッピング体験の文脈 Join the chatは単体の機能ではなく、Amazonが段階的に構築してきた買い物体験の一部です。 すでにAmazonには、商品について質問できる生成AIアシスタント「Rufus」があります。興味のある分野の商品を追いかける「Interests」、複数商品から候補を提案する「Help me decide」もあります。今回のJoin the chatは、商品ページを開いた後の確認作業にAIを入れる機能です。 商品を探す→絞り込む→詳細を確認する、というネット通販の各ステップに、AIが入り込んできています。GoogleがGeminiをスプレッドシートに組み込んだ動きと同じ方向で、AIが日常ツールの中に入り込む流れは複数のプラットフォームで同時に進んでいます。検索ボックスに打ち込む代わりに、使っている画面の中で聞く、という入口の変化です。 AIが選んだレビューは外からわからない ちょっと気になるのは、AIが「どのレビューを拾ったか」が見えない点です。 カスタマーレビューは玉石混交で、同じ商品に対してまったく逆の評価が並ぶこともあります。AIが要約するとき、数千件あるレビューのうちどの声を重視したのか、購入者全体の傾向をどう扱ったのかは、読み上げられる要約からは読み取れません。 Amazonはすでに、AIが購入判断に直接影響する場面を広げています。便利さと引き換えに、情報の取捨選択をAIに委ねる場面が増えることは、頭の隅に置いておいてください。 日本のAmazon.co.jpでの提供については、今回の公式発表に時期の記載がありません。現時点では米国市場の動きとして見ておく段階です。 参考 Amazon公式 - Amazon’s ‘Hear the highlights’ shopping feature now lets you ask questions and get real-time answers(https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-hear-the-highlights-join-the-chat) Amazon公式 - Amazon’s new generative AI-powered audio feature synthesizes product summaries and reviews to make shopping easier(https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-ai-shopping-features-hear-the-highlights) TechCrunch - Amazon launches an AI-powered audio Q&A experience on product pages(https://techcrunch.com/2026/04/28/amazon-launches-an-ai-powered-audio-qa-experience-on-product-pages/)

April 29, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
Google スプレッドシートのFill with Gemini機能のヘッダー画像

Google スプレッドシートにGeminiが入る。何が変わり、誰が使えるか

表計算の仕事で一番時間がかかるのは、関数でも分析でもなく「とにかくセルを埋める作業」だったりします。顧客リストの業種分類、問い合わせへの返信案、商品説明の項目入力——似たパターンが延々と続くのに、手を動かし続けなければならないあの時間。その部分をGeminiが引き受ける機能「Fill with Gemini」が、Google スプレッドシートに加わりました。 入力済みデータの文脈に合わせて、残りを埋める Google Workspace Updatesブログで2026年4月22日に公開された情報によると、Fill with Geminiは入力済みのデータや自然文の指示から文脈を推測して、空欄のセルに情報を自動入力する機能です。 これまでのオートフィルは、連番・日付・同じ値のコピーなど、パターンが決まった値を伸ばすものでした。Fill with Geminiはその先へ進んで、「入力された内容の意味を理解したうえで適切な値を補完する」という設計になっています。 Googleが95人の参加者を対象に実施した100セル入力タスクの比較があります。手入力と比べて最大9倍速く完了できたとしています。9倍という数字は作業内容や確認時間によって変わりますが、分類や補完が中心の繰り返し入力では、体感できる時間の差が出てくるはずです。 2種類の操作と、何ができるか 操作の入り口は大きく2通りあります。 ひとつ目は、列に少なくとも1つ入力済みのセルがある状態でドラッグする方法です。既存の内容をGeminiが参照して、残りのセルを文脈に合わせて埋めます。企業名が1件入っている列で操作すると、業種や所在地を推測して入力するような動作です。 ふたつ目は、空のセルを複数選んで自然文で指示する方法です。「この列に問い合わせへの返信案を入れて」「商品の特徴を50文字以内で入れて」のようにテキストで指定すると、Geminiが内容を生成します。 Googleが挙げている対応ケースは、情報の抽出、データの分類、返信案の作成、商品情報の入力など。関数の書き方を知らなくても使えるのが特徴です。表の空欄を埋める作業を、指示ベースで代行してもらえる設計になっています。 なお、同じ日にGoogleはGemini in Sheetsで表全体を自然文から作成・編集する機能も発表しています。数式、ピボットテーブル、グラフ、最適化問題まで自然文で操作できるとしていて、Fill with Geminiと合わせると、Sheetsに関わる作業の幅は大きく変わります。 対象プランと展開状況、日本語対応の現状 便利そうに見えますが、今すぐ全員が日本語で使えるわけではありません。 言語と地域については、GoogleヘルプにFill with Geminiの列補完機能は現時点で米国・英語のみ対応と明記されています。日本語環境への対応時期は、2026年4月27日時点では公式に示されていません。 対象プランはBusiness Standard、Business Plus、Enterprise Standard、Enterprise Plus、AI Expanded Access、AI Ultra Access、Google AI Pro for Education、Google AI Pro、Google AI Ultraのいずれかです。個人向けの無料プランやBusiness Starterは対象外です。 展開スケジュールについては、Rapid Releaseドメインへの段階展開が2026年4月22日開始で最大15日間、Scheduled Releaseドメインは2026年5月6日開始で最大15日間です。対象プランを使っていても、表示されるタイミングは組織の設定次第です。 加えて、管理者のスマート機能設定も関係します。Google Workspaceのスマート機能が管理者によって無効化されている組織では、この機能は表示されません。会社の環境で使う場合は、IT管理者への確認が必要なケースがあります。 ...

April 27, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部
AIが作業画面に来た — Google Gemini Macアプリ

GeminiがMacに来た。ブラウザを開かずにAIを呼べる、新しい作業のかたち

作業の途中でふと「この表の要点だけ知りたい」と思ったとき、ブラウザのGeminiタブを開いて、テキストをコピーして、貼り付けて……という手順を踏んでいる方は少なくないと思います。 ところが、その動きが変わりつつあります。 Googleは4月15日、GeminiのMacアプリ(SafariやChromeを開かなくてもMac上で直接使えるアプリ)を正式に公開しました。キーボードショートカット一発で作業画面からAIを呼び出し、今開いているウィンドウをそのまま見せながら質問できる。ブラウザを行き来しなくていい作業環境が、始まりました。 4月15日に配布開始、4月20日に公式ブログ公開 最初に日付を整理しておきます。 Google Workspace Updatesが「Starting today, the native macOS app is available」と案内したのは4月15日です。4月20日にGoogleの公式ブログが「The Gemini app is now on Mac」を公開しましたが、これは配布開始を広く周知するための記事で、新機能の追加発表ではありません。 速報としては4月15日から使える状態になっていた、と押さえておくと正確です。ニュースを見て「もう使えるの?」と思った方は、すでに使えます。 ショートカット一発、作業画面からAIを呼べる このアプリで一番大きな変化は、どのアプリで作業していてもAIを呼べることです。 キーボードショートカット Option + Space を押すと、画面上にGeminiが浮き上がります。Pagesで文章を書いていても、Numbersで表を開いていても、別タブに切り替える必要はありません。 さらに、画面共有機能が付いています。今見ているウィンドウやMac内のファイルをGeminiに渡しながら質問できます。「このスプレッドシートの要点を教えて」「この文章をもう少し短くして」のような作業が、ほぼその場で終わります。 Googleはこのアプリから画像や動画を生成する機能にもアクセスできると案内していて、単なるチャット窓以上の入口として位置づけています。 ブラウザ経由とMacアプリ、作業の手数が変わる この点が、日常の使い勝手では大きい違いになります。ブラウザのタブでGeminiを使っていたときは、「タブを探す→テキストをコピーする→貼り付ける」という動線が毎回発生していました。Macアプリはその往復をカットします。 ブラウザ経由の5ステップが2ステップに変わる。大げさな違いには見えませんが、「ちょっと確認したい」の頻度が多い作業では積み重なっていくものです。 使うための条件 利用条件をまとめます。 macOS 15以降 RAM 8GB以上(ここ数年の一般的なMacならほぼ満たしている条件です) 空き容量 200MB以上 個人のGoogleアカウント、またはGeminiが有効化された仕事用・学校用アカウント アプリ自体は無料で配布されています。有料のGeminiプランに入っていなくても基本的なチャット機能は使えます。高度な機能が必要になったときに、追加のプランを検討する流れで十分です。 職場のGoogleアカウントを使っている場合、管理者が設定でオン・オフを切り替えられます。デフォルトはオンなので、心配な人はIT担当者に確認してみてください。 画面共有で気をつけたいこと たとえば、社内メールの文面チェック、提出書類の要約、問い合わせ対応の下書き確認のような作業で便利に使えます。いずれもテキストで渡せば済むので、画面そのものを見せなくても大丈夫です。 画面共有機能は便利ですが、Geminiに渡した情報はGoogleのサーバーで処理されます。顧客の氏名や電話番号が映っている画面をそのまま渡すのは、職場のルール的にも避けた方が無難です。必要な部分だけテキストでコピーして渡す使い方が安心です。 「ブラウザの外」へ向かう流れ AI各社はここ数か月、ブラウザのチャット画面だけでは差別化しにくくなっています。Googleも4月17日にChrome内で作業画面化する機能を公開しており、今回のMacアプリはその流れをデスクトップ側に広げたものです。 「AIに聞く」という行動が、別窓を開く作業から、手元の資料を見せて確認する動作に近づいていく。そういう方向に各社が動いています。macOS 15以降のMacをお使いであれば、試してみる価値のある変化です。 ...

April 20, 2026 · 1 min · AI Navi JP編集部